2004年07月27日(火) |
体当たりするならあいおい損保 |
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クルマを運転していて一番怖いのは歩行者である。なにしろ道路交通法を全く守らない無法者が多いからである。クルマなら取り締まりの対象になり、警察に通報されることもあるが、歩行者は基本的にお咎めなしである。信号を無視して渡ったからと違反切符を切られるわけではないし、たまに轢かれて死ぬこともあるが、事故にさえならなければなんでもやり放題なのでのである。オレがクラクションを激しく鳴らし、窓を開けて罵倒しても無視して逃げられるばかりなのだ。
そんな困った無法者にもしも体当たりされたら、それこそ迷惑極まりない話である。石頭でガラスはぶち割られるわフェンダーはへこむはで修理にいくらかかるかわからない。しかもその体当たりしてきた無法者が子どもだった場合は、親から
「人殺し!」
「うちの子を返して!」
とまるでこちらが凶悪殺人犯であるかのように罵られてしまうのである。
確かに世の中には電話を掛けながらろくに前を見ないで運転していて人を跳ねるバカや、左折時に横断歩道の子どもを巻き込むような超ヘタクソドライバーが存在する。明らかに重大な過失があるそいつらが「人殺し」であることは間違いない。だが、オレのような超優良ドライバーは絶対にそんな不注意は犯さない。もしも子どもが目の前に飛び出してきたらオレは他のクルマにぶち当たってでも必死で回避するだろう。人殺しになどなりたくないからだ。
この度あいおい損害保険では、自動車事故で歩行者が死傷した場合、被害者側に過失があっても損害全額を補償する保険を10月から発売することに踏み切った。一年あたりわずか1500円余分に払うだけでこの保険に加入できるのだ。これまでは被害者側の過失割合に応じて保険金支払額が減額されるのが一般的で、全額補償は損保業界で初めてという。赤信号を無視して渡った過失責任も認めずに大きな補償金を要求する迷惑な歩行者のせいで長期化することもあった和解交渉の早期解決に役立つとみられている。
自動車の人身事故のうち、歩行者・自転車が関わるものは25%、その中にはクルマの過失がゼロというものもかなりの割合で含まれるはずである。目の前を平気で信号無視して横切る歩行者や自転車を見るとそのままぐぐっとアクセルを踏み込みたくなる悪魔のオレが出現して、あわてて理性のオレが「馬鹿を轢いたら損だぞ」と戒める。
わざわざ体当たりするのなら、オレではなくあいおい損保に加入しているクルマを狙ってくれ。
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