2004年07月28日(水) |
ワシの名前はオカラや! |
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鳥取県智頭町の選挙管理委員会は7月27日、6月にあった町議補選で843票得票し、最下位の当選者にわずか1票の差で落選した岡田和彦氏(71歳)からの異議申し立てを受け、無効票216票を再点検した結果、「オカダ」ではなくて「オカラ」と書かれた1票を岡田氏の有効得票と判断したことを発表した。
同数で並ぶ岸本真一郎氏(55歳)の当選は無効とされ、岸本氏が8月17日までに県選管へ審査を申し立てなければ、両者のくじ引きで当選者が決まることになる。同町議補選は6月15日に告示され、被選挙数4に対し7人が立候補していた。同町選管では、「どの候補者に投票したのか意思を確認できる限り、有効とするよう解すべきだ」とした1988年の仙台高裁判決を引用。青木淳委員長は「ダとラは形や音が似ており、投票者が誤記をしたものと考えられる」と説明した。要するに「カラダ」を「カダラ」と間違えて言うようなものである。
この決定に対して岡田氏は「ありがたい決定。マイクを通じて訴えたので、岡田がオカラと聞こえた人がいたのかも」と答えたという。しかし、いくら間違えるにしてもオカラはないだろう。どこかにそんな姓があるのか?もしかするとその投票は、今晩のおかずを何にしようかと悩んでいたおばはんが、うっかりメモ用紙と間違えて投票用紙にオカラと書いてしまったのかも知れないのである。
このオカラのせいで当選無効とされた岸本氏は怒った。「簡単には納得できない。町選管から正式に理由を聞いた上で、異議申し立てを含めて対応を検討したい」と話している。今回オカラが発見されたように、無効票216票の中には岸本候補に投票したのに無効とされたものもあるかも知れないのだ。そもそもこの無効票の判定というのが実にいい加減なシロモノなのである。過去には「ふたご」と書いたのが有効とされた例もある。極端な話、「ハゲ」という投票を、ハゲている候補者は一人だけだと選管が判断するかも知れないのである。「バカ」という投票を「バカならあいつのことだ」と判断するかも知れないのである。「巨乳」という投票も、女性候補者が一人だけならその一人の票になる可能性もある。全くふざけた話である。オカラに負けたことに納得が行かないのも当然だ。
それにしてもわずか800票あまりで町議になれるんだから、田舎議員の数は多すぎるぜ。同数で並んだときはくじで決めるというルールがあったことも今回オレは初めて知った。国政選挙でそんな僅差になることはまずないからなあ。そういえばこないだの参院選で「自由党」と記載された比例区の得票を、「自由党の合併先」ということで民主党の票とした選管と、「自由民主党」の意味に解して自民党の票とした選管があったそうだ。まともに党名も書けないような票までも有効にしたがるとは、よほどまともな有権者が少ないということだ。岡田和彦氏もこの際、名前を「オカラ」に改名してデビューしてみたらどうだ。トップ当選できるかも知れないぞ。
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