2004年07月17日(土) |
のぞき見のいったいどこが悪いんだ? |
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厚生労働省は7月16日、社会保険庁職員が業務外で個人の年金加入記録を閲覧していた問題の内部調査結果を発表し、同庁職員328人の業務外閲覧が判明した。坂口厚生労働相は幹部と職員の処分を行った。まず同庁の真野章長官を訓告して給与返納(俸給月額の10%)1か月としたほか、霜鳥一彦社会保険業務センター所長ら8人と、実際に閲覧した職員11人を厳重注意処分にした。最終的な処分者は500人以上となる見込みである。
彼らの業務外閲覧によって江角マキコの未加入も、中川昭一や麻生太郎といった政治家の未加入も次々と明らかになったわけで、国民の側から見ればまさに「勇気ある告発」をしてくれた、いわば公務員の鑑である。こんな大勢の未加入者の存在に対して無策だった長官が処分されたり懲戒免職になるのは納得できるが、告発してくれた正義の職員達に対して処分が発動されるのはオレにはどうも納得できない。
内部調査によると、業務外で閲覧した職員328人のうち、社会保険業務センター職員は11人で、残る317人は地方の社会保険事務局や社会保険事務所に勤務する職員だったという。業務外の閲覧は44都道府県の計181事務局・事務所で行われていたのである。もしもオレが職員なら信念を持ってのぞき見を行っただろう。国会でいつも居眠りばかりしている無能な政治家どもの実態を暴くことは、国民として当然の権利を行使しているだけである。たかが「のぞき見」をこうして問題にする一方で、社会保険庁のゼニで高価なマッサージ機を購入して、ろくに仕事もせずにくつろいでいた連中に対しては何の処分もないのか。全国の社会保険庁事務所でマッサージ機購入の費用に6000万が使われたことは正しい予算の使い方なのか。他人の加入記録をのぞき見した連中が社会保険庁に何か金銭的な損害を与えたか?
年金を払うことが国民の義務である以上、払っていない人間をチェックしてさらし者にするのはある意味正当な業務の遂行である。どうしてそれが処分の対象なんだ。そもそも厚生大臣だった菅直人でさえ未加入だったわけで、せっせと暴露することによって国民の問題意識を高めたのぞき見職員たちの業績はまことに立派だったのである。そんな崇高な行為を「業務外閲覧」であると問題視するおまえら社会保険庁の幹部は、将来の年金会計破綻時にどう責任をとるんだ。どうせ退職金だけふんだくってやめていくのだろう。けっ、その退職金もオレが納めてやったゼニなんだぜ。
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