2004年06月25日(金) |
受刑者を妊娠させた看守の話 |
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名古屋刑務所と言えば、受刑者へのリンチや肛門への高圧放水で一躍有名になった日本一怖ろしい刑務所である。しかし、ここで行われていたのは男性受刑者へのリンチ殺人だけではなかったのである。なんと、看守による女性被告への性的暴行まで行われていたのである。全く言語道断な話である。名古屋矯正管区は6月24日、名古屋刑務所豊橋刑務支所に勾留されていた女性と性的な関係を持ったとして、看守部長の小戸森彰容疑者(46歳)を特別公務員暴行陵虐の疑いで逮捕・送検したと発表した。同容疑者は容疑を大筋で認めている。
小戸森容疑者は昨年9月下旬から同10月上旬の間、3回にわたって同支所内で勾留中だった20代の女性被告と性的関係を持った疑いがある。その女性が県外の刑務所に移管された後、妊娠していることが分かって小戸森容疑者との関係が発覚したという。生まれてからDNA鑑定でもすれば親子関係がはっきりするだろう。
この特別公務員暴行陵虐罪というのは、公務員の中でも裁判・検察・警察の職務を行うかその補助をする公務員が、職務を行うにあたり、被疑者・被告人等に、暴行・陵辱・加虐の行為をした場合に成立するとされる。警察官が逮捕された少年をぶん殴ったりするのもいちおうはこれに該当するわけで、犯罪少年はじゃんじゃん殴って欲しいのだがそういうわけにもいかないのだ。過去の事例としては2002年1月に神奈川県警の巡査長が留置場に勾留されていた女性と性的関係を持ったとして逮捕されたケースがある。この場合相手側が合意しているかどうかは全く関係がなく、職務違反行為があったかどうかが問題とされる。
オレは留置場にも刑務所にも入ったことがないのでどうやってそんな行為が可能なのかよくわからないのだが、かわいそうなのはそういう形で生まれさせられる子どもである。そんな最悪の条件の中で周囲からの愛情や支援をどうやって期待すればいいのか。収監中の母親は出産後は母子室に入れてもらえるのだろうか。果たして刑務所にそんな部屋は用意されているのか。その子が大きくなって自分の出生の秘密を知ったとき、尋常な気持ちでいられるだろうか。
不幸なことだがこの世には多くの祝福されない生がある。子どもをゲームセンターに置き去りして何時間もパチンコをしている母親もいる。そんなクソ親よりましになることはたやすいことだと思うのである。道を踏み外した看守に人間としての最低限の信義があるなら、自分の血を引いた子どもが少しでもよりよく生きられるように心を砕いて欲しいとオレは願うのである。その馬鹿看守がただの「やりたかった」だけの男ではあまりにも生まれてくる子どもが救われないのである。
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