2004年06月24日(木) |
税金のおバカな使い方、教えます |
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大阪市が5年前に100億円近くを投じて建てた温泉施設、市立ゆとり健康創造館(ラスパOSAKA)の利用客が低迷している。大阪市は開業前に、「黒字になるから運営費や改修費はそこから出せる」と見通しを立てていたが、累積赤字が2億2000万にのぼったため今年3月に支援を拡大してさらに税金で補助する考えを示した。
この施設を運営する財団法人の理事長はもちろん大阪市の幹部である。屋内外14種類の温泉やフィットネスクラブ、宴会場、会議室などを備えた5階建て、延べ約1万4000平方メートルの複合施設である。温泉には一階から五階までの巨大な吹き抜けがあり、神殿風のオブジェもある。と書くとなんだかすばらしい施設のようだが、二階のレストランは閑古鳥が鳴き、大衆食堂風の粗末なテーブルはべたべたして場末の哀愁を漂わせている。客といえば昼間から酎ハイをあおる近所のおばはんグループくらいである。
大阪市のはずれの、大和川の土手のそばというどの駅からも遠いへんぴな場所で5600平方メートル29億円(坪単価170万円)、実勢価格の約4倍という法外な価格で買収し、93億円掛けて建設したこの施設は1999年3月に開業した。温泉施設の一般料金は大人1600円だった。年間20万人を超えるはずだった利用者は1年目が9万人、5年目の2003年度は4万人まで落ち込んだ。単純計算して温泉部門の売り上げは年間6400万円しかないのである。これでどうやって莫大な建設費を回収できるのか。
赤字の原因は客が少ないことだけではない。財団には20人の役員がいて、理事長など4人は市経済局幹部が兼務している。もちろんこの役員たちが風呂場で三助になって働くとか、掃除をするわけではない。ただの月給泥棒である。客を増やすための営業努力も何もしない。馬鹿だからなんのアイデアもないのである。そういうわけでますます赤字が膨らむわけだ。民間企業なら全く考えられないことだが、これも日本一の借金自治体、破滅に向かって突っ走る大阪市だから許されているのである。
大阪市は今年に入ってアジア太平洋トレードセンター(ATC)など第三セクター3社の再建に向けた695億円の支援や、廃業予定の遊園地、フェスティバルゲートの精算に伴う200億円の実質負担を決めている。このままだといつ自治体破産してしまうのかとオレは期待してしまうのである。大阪市民ではないオレは高みの見物である。このラスパ大阪のすぐ近くには広い駐車場付きの低料金の銭湯があって、ただ風呂にはいるだけならそっちの方がはるかに安い。そちらはいつも満員盛況である。それがわかっていてどうして無駄な物を作ったのか、馬鹿のすることはいつも意味不明である。
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