2004年05月13日(木) |
愛犬を糖尿病にする飼い主 |
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糖尿病のスピッツ犬(メス、当時9歳)が治療ミスで死んだとして、飼い主の夫妻が、東京都大田区の動物病院の院長と当時の担当獣医師2人の計3人に438万円余の損害賠償を求めた訴訟の判決が5月10日、東京地裁であった。福田剛久裁判長は「必要なインスリンの投与療法をしなかった」と述べ、院長と獣医師1人に慰謝料60万円を含む計80万円余の支払いを命じた。
最近ペット医療過誤訴訟の賠償額が高額化しているが、慰謝料だけで60万円を認めたのは過去に例がないという。このスピッツは2002年12月下旬に嘔吐(おうと)などの症状が出て、翌日、同病院に入院したが、糖尿病が進行して2003年1月3日に転院先で死んだ。
夫妻によればこのスピッツは、結婚10周年を機に飼い始めたものであり、10年近く子どものようにかわいがってきた「かけがえのない存在」であったということで、今回高額の慰謝料が認められたのである。訴えられた動物病院の院長は、「医療方法は経験上、適切だったと思っている」とコメントしたそうだ。
さて、普通の飼い方をしていて犬は糖尿病になるのだろうか。人間がそうであるように美食と運動不足がその病気につながったということではないのだろうか。人間が喰うような贅沢なものを食べさせながらろくに運動も散歩もさせず・・・ということが糖尿病になった原因ならば、飼い主にも落ち度はあるような気がするのである。入院してから短期間で死亡したということは、運ばれたときにはすでに手遅れだったということであり、なぜその状態になるまで飼い主が気が付かなかったのかという疑問も湧くのだ。
子どものようにかわいがっていたのなら、少なくとも犬の体調も手に取るように理解していたはずだ。犬のウンコの色や形、オシッコの量や匂いだって飼い主は常に把握していないといけない。変化があればすぐにわかるように観察しておかないといけない。。ちゃんとタカラのバウリンガルを装着していれば犬語もわかる。犬語を理解してあげるのは飼い主の大事な義務だ。
しかし、ペットの治療が手遅れになってしまうのも無理はない。自分の症状を言葉で説明可能な人間でさえも、健康管理を怠って手遅れになってから病院に運ばれることが多いのだ。酒の飲み過ぎ、タバコの吸い過ぎというリスクの大きい生活をしていて、実際に病気が重くなってもなかなか医師にかからず、倒れてからはじめてガンの末期で手遅れだとわかったりする。死んでしまってから今度は遺族が「適切な医療を受けられれば助かった」と訴訟を起こすこともあるし、それで医師が敗訴することだってある。医療は万能ではないのだ。中には医療ミスもあるかも知れないが、やはり健康を管理するのは自分だ。死んでからではもう遅いのである。
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