2004年04月10日(土) |
ブッシュ、おまえがイラクに行け |
携帯用URL
| |
|
イラク復興のための活動していた日本人3人が武装勢力に誘拐された。この3人がイラク人民のために活動していたことを思えば、なんともやりきれない思いがするのだが、テロを行うときにわざとイラク人民を巻き込もうとする過激派の連中の卑劣なやり方を思えば、この事件は想定内だったという気もするのである。
そこで忘れてならないのは、そもそもこのような事態に至った原因はどこにあるかということだ。かつてアフガニスタンを支配していたタリバン(イスラム原理主義)に武器を与えたのは、侵入したソ連軍と戦わせようとしたアメリカだった。フセインが強大になったのも、イラン・イラク戦争の際にアメリカから支援を受けたことがきっかけだ。アルカイダを間接的に支援してきたのも他でもないアメリカだったのである。
年間に1万人以上が銃で撃ち殺されるような自国の治安もろくに守れない野蛮な国家が、その野蛮さや残酷さをグローバルスタンダードにするために世界に武器をばらまいた結果、このような紛争が世界で起きてきたことを忘れてはならない。
大量破壊兵器などどこにも見つからなかった今、石油利権を手に入れるためにブッシュがフセインに対して仕掛けた戦争がただの言いがかりだったことははっきりした。他人の家に侵入してめちゃめちゃに破壊し、その修理を日本のように無関係な第三国に押しつけるならず者国家の存在を世界が否定するしかないのだ。「アメリカこそが諸悪の根源である」と。戦争で犠牲になるのはいつも無辜の民である。どれほど多くの子どもや女性の血が米軍の攻撃で流されたことだろうか。
ファルージャを包囲しモスクを爆撃した今、アメリカはイスラム教徒すべてを敵に回してしまったのである。一般民衆をいくら巻き込んで殺してもそれは「虐殺」ではなく「誤爆」という名のもとに片づけられてきた。死者に補償を行うこともなかった。アメリカ人以外の人間の命をかくも軽んじてきた行為が、イラク人民の反発と抵抗を招いたのは当然である。
残念ながらブッシュには自らの行動の間違いを認めて撤退する勇気もない。紛争を終結させる手段がたった一つだけあるとすれば、それはイラク人民に、殺戮と破壊の下手人であるブッシュの身柄を引き渡すことだろう。ブッシュ一人の命と引き換えにイラクに平和が到来し、米兵の新たな犠牲をなくすことができるのならば、それはきわめて安い代償ではないか。
前の日記 後の日記