2004年03月22日(月) |
オカン、助けてくれ! |
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食事中の方は、どうか以下の文章を読まないで欲しい。もしも読んでしまってから文句を言われても困るからだ。
その危機は突如オレを襲った。そんな怖ろしいことが起きるなんてその瞬間までオレは夢にも思わなかったのだ。オレは十年来便秘なんてことはないほど快腸、いや快調だった。多くの人が耐え難い便秘に悩まされるバリウムを飲まされた後も、オレは気持ちよく白いバナナ状の物体を排出していたのである。まさか便器に腰掛けた後で出せないなんてことはあり得ないとたかをくくっていたのである。
宴会を終えて帰宅したオレは、風呂に入る前に便意を催してトイレに入った。そこでおもむろに下腹部に力をこめた。俗に言う「気張る」という行為である。普通ならそれほど腹圧を掛けなくても自然と適度な硬さの便が排出されて、スッキリとした気分が味わえる。それは一種の快感である。
その快感を期待していたオレは、いつまで経っても快感どころか、逆に圧迫感が増してくることに気づいた。何が起きたのか。オレはいったん立ち上がった。出かかったものをいったん内部に引っ込め、もう一度力めば今度は勢いよく排出されることもあるからだ。しかし、何の変化も起きなかった。
オレはおそるおそる臀部に触れてみた。手が汚れないようにそっと肛門周辺の部分を押してみた。どうも直腸内に石のように硬いものが存在するみたいだ。力を入れて一気に出すしかないのだろうか。オレは少し力をこめた。しかし、オレを襲ったのは排出の快感ではなく、肛門を引き裂かれるような激痛だった。
「ぐわっ!」
オレはその場から全く動けなくなってしまった。そいつはオレの狭い菊の門を通過するにはあまりにも巨大で硬いのである。こんなとき、自動ケツ洗い機(ウォシュレット)があれば、それで直腸内に温水を注入して便を軟らかくして排出しやすくすることも可能だ。しかし我が家のウォシュレットは折悪しく故障中なのである。もう絶体絶命だ。オレはそのままの状態で約20分苦しんだ。
このままオレはこの狭い空間で悶絶するのだろうかと思ったその時、母が帰ってきた。
「オカン、いますぐカンチョウ買うてきてくれ!」
10分後、オレはイチジク浣腸を手にしていた。肛門から注入し、しばらくは肛門括約筋に力をこめて我慢する。ここですぐに出してしまうと、注入した薬液だけが排出されるからだ。我慢して我慢して限界まで我慢したオレは、おもむろに肛門括約筋の緊張を解いた。熱いマグマのような塊が一気に押し出され、オレは安堵のため息をもらした。
出た
イチジク浣腸(159円)は一箱に2個入りだった。あと1個あるということはオレに限りない安心感をもたらしたのである。
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