2004年03月14日(日) |
高速でタイヤが脱落すると怖いぜ |
携帯用URL
| |
|
自動車が故障を起こす場合、それが使い方が悪かったせいなのか、それとも構造的な欠陥なのだろうか。おそらく後者の方が多いとオレは思うのである。オレの筆名の由来になった日産のEXAというクルマで、突然パワーウインドウの上げ下げをするワイヤーが切断されて窓が開きっぱなしになったことがある。買ってからまだ五年も経っていなかった。修理に持ち込んだ工場で訊いてみると、日産車の同種の故障を過去に何度か修理したということだった。
パワーウインドウごときの故障なら命に関わることはないわけだが、タイヤ脱落なんてことが起きれば必ず大事故になる。死者まで出れば欠陥を隠したことの責任はますます重大となる。走行中のトラックから外れたタイヤが歩行者を直撃した事故で、三菱自動車はこれまで「脱輪は整備不良が原因」と主張していたが、突然態度を変え設計上の問題があったとしてリコールを届け出た。
国土交通省によれば、1999年1月から2003年9月までの間に、三菱ふそうも含めた大型車メーカー4社のタイヤ脱落事故は84件発生。このうち8割近い65件は三菱自動車が占めていた。さらに、同社の事故のうちハブ破断が原因だった脱輪は62%に当たる40件だった。
オレは2000年8月に三菱自動車からFTOというクルマを購入している。その直後に欠陥隠しの事件が発覚して、三菱自動車では顧客へのお詫びとして最初の車検までの六ヶ月ごとの点検を完全無料で行うというサービスをしてくれた。オイルやワイパーブレードまで無料で交換してもらえたのでオレは正直なところその良心的な対応を喜んでいたのである。事件のために河村社長は引責辞任に追い込まれたわけで、まさかなんの反省もなく欠陥隠しを行っていたとはあきれるばかりだ。今オレが乗っているFTOも本当に大丈夫かと不安になってしまうのである。
今回の欠陥はタイヤと車軸をつなぐ部品「ハブ」の強度不足だったわけだが、実車による実験を設計時に行っていなかったことも分かった。机上の強度計算だけで製造していたわけだ。クルマが乗員の命を預かることを思えば全く信じられない話である。オレが前に乗っていたEXAだって、21万キロも走ったので確か途中でハブを交換しているのだ。金属疲労で消耗するからである。
さて、今回の悪質な欠陥隠し事件で再び失った信用を三菱自動車はどうやって取り戻すのだろうか。三菱ふそうは分社化されたからもう関係ないのだろうか。オレとしては点検無料じゃなくて交換無料、つまりあなたの三菱車を無料で新車に交換しますというキャンペーンを望むのである。これくらい思い切ったことをやらないと信用回復は困難なのである。
前の日記 後の日記