江草 乗の言いたい放題
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2004年03月08日(月) オレが詐取なんかするわけないだろう!        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

 社会党は貧乏な政党だった。企業献金をたっぷりもらえる自民党と違って、労働者の党が財政的に苦しいのは当然だ。分裂して社民党になってからは貧乏体質は一段と強化され、議員たちはいつもカネに困っていた。そんな貧乏政党だけに国から公設秘書に支給される潤沢な給与をなんとか政治活動に使いたいという気持ちになるのもわかる。自分たちの金銭感覚からすれば国の出す秘書給与は多すぎる。ピンハネしてどんどん党に寄付させればいい。

 土井たか子の秘書を務めた五島氏は、社会党の金庫番としてそのピンハネに頑張ったのである。辻元清美が初当選したときも「これが社会党のやり方よ。一種のワークシェアリングなの」と指導してあげたのである。辻元が詐欺容疑で立件された時、「党のやり方に従いました」と一言言えば、社民党はふっとんだが辻元は政治家として生き延びることができただろう。他の政党が拾ってくれたかも知れないのである。しかし、辻元はそこで、土井党首を裏切らずに罪をかぶるという選択をした。もはや消滅寸前の社民党に義理立てして、議員をやめたのである。

 おそらく社民党の他の「秘書給与詐取議員」たちはあわてて名義だけの秘書たちに給与を支払ったことだろう。まさか、元社会党で民主党に鞍替えした議員の中に、相変わらず秘書給与のピンハネという社会党スタイルの継承者が存在しようとは、土井たか子もびっくりだろう。

 佐藤観樹といえば27歳で初当選し、社会党副委員長まで務めた重鎮だ。よほどバレないという自信があったのだろうか。「秘書としての勤務実態はあった」とあくまで詐取疑惑を否定している。その上で給与を支払わなかったのなら、それはタダ働きさせていたわけで労働基準法違反である。どちらにしてもゼニは佐藤観樹の妻の管理する口座にそっくり残っていたわけで、もう言い逃れのしようがないのである。辻元清美の事件の後も続けていたわけだから悪いことだという意識が全く欠落していたのだろう。

 逮捕される直前の20分間、佐藤観樹は自分の主張(「詐取の意思はなかった」「結果として秘書給与の大半が事務所経費に使われた」)を一方的に展開して質問を受け付けないまま席を立ったという。35年という政治家人生の中でこの男が身につけたモノが「間違ったことをしても潔く間違いを認めずに最後まで言い訳に終始する」という生き方だったのだとすれば、なんとも情けない話である。いくら他の政治家がみんなそんな連中であるとしても。


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