2004年03月03日(水) |
もう、裁判官はいらない! |
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重大な刑事裁判の審理にふつうの市民が参加し、裁判官とともに有罪・無罪や刑の重さを決める裁判員制度をつくる法案が、3月2日の閣議で決定した。司法制度改革の目玉で、政府は今国会中の成立と、2009年4月の施行を目指している。
刑事裁判への市民参加は欧米ではすでに陪審・参審制などで定着している。裁判員になることを国民の義務と位置づけ、幅広い市民参加によって司法への理解、信頼を高めるのが狙いだという。法的なモノの考え方や判例至上主義に凝り固まってまともな判断を下せなくなった裁判官よりも、一般市民の示す常識的判断の方がはるかに正しいとオレは日頃感じていたのだが、ついに政府もそれを認めたのである。
裁判員は20歳以上の有権者から無作為に選ばれ、裁判所での質問手続きを経て選任される。合議体は、裁判官3人、裁判員6人の計9人が原則。多数意見で評決するが、裁判官・員の少なくとも各1人が賛成しないと成立しない。審理されるのは、殺人、強姦致死、強盗致傷、危険運転致死などである。裁判員は非常勤の国家公務員扱いとし、収賄罪などの適用対象になる。また、国家公務員並みの守秘義務を課せられ、評議の経過や評決の可否に対する意見を第三者に話すと、最高で懲役一年に処せられるという。
うっかり週刊誌の取材に答えて「そんな鬼畜は死刑しかない!」と言ってしまったら刑務所行きなのである。守秘義務は裁判終了後も生涯続く。秘密はあの世まで持って行かないといけないのだ。そんなに口の固いヤツが日本にどれだけいるのだろうか。少なくともオレは自信がないのである。だからと言って
、自分は口が軽いから裁判員になるのを免れようとして選任手続きでうそを言う行為も、やはり刑事罰の対象になる。戦前の召集令状(いわゆる赤紙)と一緒で、国民はこの義務を逃れることはできないのだ。
さて、裁判員はどのような判断を下すのだろうか。結局疑わしいまま無罪になったあのロス疑惑の三浦和義被告を裁くとしたら、裁判員は週刊誌やテレビの報道に影響されて全員が有罪に賛成しそうである。マスコミの影響を排除しないと必ず先入観に左右される。それを防ぐには半年くらいテレビや新聞から遠ざかって隔離生活をさせるしかないのである。そんなこと絶対に無理である。しかし、量刑なんて素人がどうやって決めるのかね。15年と1年に分かれたら、間をとって8年とかになるのかい。面倒なのはみんな死刑にしたりして。
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