2004年02月25日(水) |
埼玉県のゴミは宝の山である |
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竹藪で一億円拾ったり、自宅の郵便受けに百万円が投げ込まれたりというラッキーなことは自分の人生ではまず起きないと思った方がいい。ところが、ゴミの中にしょっちゅう大金が混じってるという世にも珍しい県があるのだ。全く理解に苦しむ現象である。
埼玉県では1999年と2003年12月の二度、ゴミから現金が見つかった。1999年は不燃物処理施設で1800万円(これは半年後市の歳入になった。)2003年12月には、行田市の粗大ごみ処理場で3380万円分の1万円札などが見つかっている。(こちらはまだ持ち主が現れていない。)それからわずか2ヶ月しかたっていないのにまた発見されたのである。
2月23日、草加市のごみ集積所三十数カ所から古紙を回収した八街市の男性が、埼玉県川口市の古紙回収問屋で分別作業中、ポリ袋に入った状態の2800万円を発見し、正直なその男性はさっそくこれを警察に届けたのである。なんと立派で崇高な精神の持ち主だろうか。オレのような悪人ならそのまま持ち帰ってしまうかも知れないのである。
しかし、草加市というのはなんとも情けない自治体である。その現金がリサイクル可能な資源ゴミの中から見つかったということで、「現金の所有権は市にある」と主張しているのだ。やることがセコすぎて涙が出そうだ。オレがもしも草加市の住人だったら一刻も早く住民票を他に移すだろう。そんな街に市民税なんか納めたくないのである。
その正直な男性がたまたま草加市の指定業者じゃなかったこともあり、市では彼を窃盗罪で告訴しようとしているという。草加市では2002年10月以降、缶やビンなどの資源ごみを持ち去ることを禁止する方針を示し、看板や市広報で呼び掛けていたという。信じられないことだが、この貧乏な自治体にとってそれらのゴミは貴重な市の財産だったのだ。持ち帰ると泥棒なのである。オレはなんだかトラック一杯分くらいのビンや缶をこの町に寄付したくなったぜ。
さて、この現金2800万円はいったい誰に帰属するのか。落とし主が現れるのが一番いいのだが、麻薬や覚せい剤の取引にからんだゼニの可能性もあって期待はできない。オレはその男性を応援するぜ。市は告訴したいならすればいい。しかし容疑は現金に対する窃盗ではなくあくまでゴミに対する窃盗容疑だ。たとえ有罪になってもそれはゴミを盗んだという微罪であり不起訴処分になる可能性が高い。その上で「オレが盗んだのはお札の形をしたゴミなんだ」と大手を振って現金を手にすればいい。
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