2004年02月13日(金) |
リサイクルしないならゼニ取るな! |
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家電リサイクル法が施行されてから、古くなった家電を捨てるにはゼニがかかるようになった。昨年夏にオレは壊れた窓用クーラーを買い換えたのだが、クーラーはわずか3万ほどだったのに、リサイクル費用として3500円もコジマに支払ったのである。我が家にはもう使っていないパソコン用モニターも数台あるが、廃棄するにはゼニがかかってしまうので捨てられないのである。誰かにタダであげたいくらいである。
ところがビックカメラとヨドバシカメラという家電量販店大手から処理を委託された福岡県の運送会社は、廃家電を輸出業者に売り飛ばし、それらは家電リサイクル券をはがして修理され、北朝鮮に輸出されていた。その数、約2500台という。それらは盗難自動車などを運んでいたことで摘発された貿易会社の貨物船で運ばれていたのである。さて、もしもバレなかったら、ビックカメラとヨドバシカメラは、手元に預かったリサイクル費用を客に返しただろうかとオレは不思議に思ったのである。その費用は解体してリサイクルするための経費であり、港に放置したり北朝鮮に捨てたりするための費用ではない。少なくとも客からゼニをもらう以上、業者に渡しておしまいというのではなく、まっとうな業者であるかどうかを検証しておいて欲しかったのである。
捨てられた家電を修理して使えるようにして北朝鮮に送った輸出業者の行為自体は、資源の有効利用という意味で立派なことである。国内ではゴミとされた廃家電が、冷蔵庫2500円とか洗濯機500円という価格で輸出できるのである。マイナスの価値のものをプラスにしたわけだからすばらしいことだ。税関にもきちっと個数を申告していたそうだし、ゴミにすることよりもはるかに尊いことである。その努力を認めて、リサイクル費用はそっくりこの輸出業者にあげてもいいくらいだ。客になど返す必要はない。もしも返せば、客はタダで処理してもらえたことになり、その方がよほど不公平だ。オレみたいに3500円も支払って処理してもらった善良な市民が怒るのである。
捨てたはずのものが北朝鮮に輸出されていた事件、いったい誰が悪者なのか。大きな利益を得るとしたらそれは誰なのかを考えれば、自然にもっとも卑怯な連中が見えてくる。オレには「もしかしたらリサイクル費をネコババできたかも知れない」家電量販店がすべての事情を知っていたような気がしてならないのである。ただ、このリサイクル券は通し番号で厳重に管理されているはずで、仕事に不熱心だっただけというのが真相だろう。
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