2004年02月09日(月) |
パトカーをタクシー代わりに使う女 |
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2月7日の朝のことである。同志社大学を受験しようとした女性が試験会場を間違えた。ここまではよくある話である。立命館と言えば京都の大学だと思われてるが実はキャンパスは半分近くが滋賀に移転しているし、同志社も京都御所北隣の今出川キャンパスだけでは手狭なのではるか南の田園地帯(関西学術研究都市と呼ばれてるがその実態はただの田舎)に一部が移転している。彼女の場合はその京田辺キャンパスが試験会場だったのに間違えて今出川キャンパスを目指していたという。時間はもう午前10時、試験の開始時間であった。
開始後30分を過ぎて遅刻した場合は受験資格を失う。そこで彼女は「なんとかして欲しい」と交番に駆け込んだのであった。全く甘えるにもほどがある。遅刻したのは自分の不注意だろう。今出川キャンパスに到着してからその女性は試験会場を間違えたことに気が付き、あわててタクシーに乗ったもののとても間に合わないことがわかって、そこでタクシーの運転手も「なにごともあきらめが肝心」と諭せばいいものを、わざわざ京都駅前の山王交番に送ってあげたということらしい。警察ならなんとかなるかも知れないと思ったのだろうか。全くハタ迷惑なタクシーの運転手である。そういうわけでその女性は「なんとかして欲しい」と交番に泣きついたのであった。ただの寝坊だったのに交番で泣きついてパトカーで送ってもらったのではないにせよ、試験会場の場所をきちっと確かめておかなかった本人に重大なミスがあったことは間違いない。大人の社会ではそういう時はすべて自己責任なんだよ。
京都府警十条署は「女性の人生にかかわる緊急事態」として、桐村富男署長が口頭で許可し、特別にパトカーを出動。女性を乗せ、交番から南へ約20キロ離れた京田辺キャンパスまで送り届けたという。女性は10時25分ごろにキャンパスに到着。あと5分遅いと受験資格を失うところだった。同署では「警察として妥当な判断だった」と話している。たかが寝坊して受験に遅刻したことが「人生にかかわる緊急事態」かね。だったらインフルエンザで受験できなかった人はどうなるんだ。そういう人は何千人といるだろう。どうしても入りたかったら浪人して翌年受験し直せばよかろう。甘やかすにもほどがあるぜ。そしてこの送迎パトカーという情けない事態も前例となるのだ。京都の大学を受験する諸君、もしも寝坊して時間ぎりぎりでも大丈夫だ。JR京都駅前の山王交番に駆け込んだらパトカーで送ってもらえる。すでにその前例はあるのだ。もしも「あのときは美女だったから送ってあげた」ということならこの公私混同署長は免職ものである。
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