2004年02月07日(土) |
ハルウララに武豊が乗るのは反則である |
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デビュー以来103連敗ということで人気を集めている高知競馬のサラブレッド、ハルウララ(8歳牝馬)になんと3月22日、あの武豊騎手が騎乗するのである。日本一弱い馬と日本一の名騎手の組み合わせとはなんというミスマッチだろうか。ハルウララは負けることに意味がある。もしも勝ってしまったらいったいどうするんだ!
この3月22日のレースの馬券は、福山、宇都宮、高崎、名古屋など全国10か所の地方競馬場で販売されることも決まっている。さらに大井、浦和など5か所の競馬場が販売を検討しているという。もはや日本中を巻き込んだブームになっているのである。ハルウララの単勝馬券は「走っても当たらない」「負け続けてもクビにならない」など交通安全やリストラよけとして話題を呼び、インターネットオークションでも売買されているという。「(弾に)当たらない」という御利益でイラクに派遣された自衛官のお守りにもなっているそうである。しかし、馬券とは正式名称を「勝馬投票券」と呼ぶことからもわかるように、勝てそうな馬に投資するものである。負け続けてついに一番人気というのはどこか狂っているのである。まるで競馬という文化に対する冒涜なのである。そのような現象をオレは断じて許せないのである。
ただ、ここは冷静になって純粋に金儲けの視点のみから考えてみよう。そもそも一番弱い馬に人気が集中するということは、他の勝てそうな馬の馬券がさほど売れず、実力の割に高配当になるわけである。仮にそのレースの単勝馬券の売り上げが10億円だったとしよう。そのうち8割(8億円分)の馬券がハルウララに投票されていたとする。売り上げから25%を控除した残りの7億5000万円が配当金になるわけだ。9頭立てのレースで、残り8頭の馬券は均等に売れていたとして一頭あたり2500万、このどの馬が勝ったとしても2500万円の投票に対して配当金が7億5000万分あるわけだから30倍、100円が3000円になるわけである。確実に勝つためにハルウララ以外のすべての馬券を買ってリスクを回避したとしても30倍が1/8の3.75倍になるだけで、十分に儲かるのである。投資の対象としてはかなり面白そうなのである。
ただ、せっかくのこの目論見はハルウララに勝たれたら一瞬にして崩れ去ってしまうのである。ここは連敗を続けていって欲しいのである。しかし天下の武豊が乗る以上やはり奇跡が起こるかも知れない。それは多くの人を困らせるのである。「当たらない」はずのものが「当たってしまった」馬券は、幸運グッズではなくてたちまち悪魔のグッズとなってしまうのだ。お守りにしている自衛官たちも困るのである。やはりここはハルウララには負け続けてもらわなければ困るのである。
いずれにせよレースの結果がとても楽しみなのである。
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