2004年02月05日(木) |
オレは納豆が苦手なのである |
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オレが納豆を初めて目撃したのは大学の学食だった。生協の食堂では小皿に入った様々なおかずを金券と引き換えてお盆に載せるという仕組みだった。当時はみそ汁10円、冷や奴30円というウソのような安さだったのである。そこでオレは納豆を発見した。値段も確か30円くらいだったと思う。煮豆のようなその食品がなんとなく食えそうな気がして、オレは試しに取ってみた。どのように食べるのかわからないのでとりあえずごはんと一緒に口に入れたのである。
「うぷっ」なんだ、なんなんだこの味は!口の中に広がる独特の臭気にオレはその物体を口にしたことを激しく後悔した。しかし、一度口にしたモノを吐き出すわけにもいかずあきらめてお茶で一気に流し込んだが、それから卒業するまで、オレは納豆を二度と喰うことはなかったのである。
二度目の遭遇は就職してからのことだった。同僚が「一本喰えよ」と手渡してくれたのはうまい棒というお菓子だった。袋から出された状態で渡されたのでいったい何味かわからなかった。一口かじったときにオレの脳裏には学生時代にたった一度だけ喰ったあのいまわしい味がよみがえったのである。「うわっ。これ納豆やんけ!」オレは喰ったモノをその場で吐き出し、水道の水で口をゆすいだ。オレが食べさせられたのはうまい棒・納豆味だったのである。オレが納豆嫌いだと知ってわざとそのいたずらを仕掛けてきやがったのである。その同僚とは以後2年間口をきかなかったほどオレは深く傷ついたのである。
我が国には伝統的に大豆のうまい食べ方はたくさんある。豆腐やおからというすばらしい食品があるのに、なぜ納豆のような奇怪な食い物が存在するのか。お百姓さんが丹誠込めて作ったものをわざわざ腐らせて(発酵というらしいが)、糸を引くような状態にしてしまうのはあまりにも失礼じゃないのか。
ところが納豆の消費量はここ数年上昇を続けているという。全国の一世帯当たり納豆購入額は4175円で前年比8.1%の増加だという。西日本にはオレのように納豆を全く喰わない人が多いはずなのに平均で4175円も食べているということは、おそらく茨城県民などは全国平均の10倍くらいは食べているのだろう。しかし日本で消費されてる大豆の多くはアメリカからの輸入に頼ってるのである。遺伝子組み換え(GMO)の大豆がガンガン輸入されてるのである。アメリカでは大豆は飼料にしか使わないからGMOでも心配ないらしいが、納豆のような加工度の低い食べ物が本当に安全なのだろうか。杞憂かも知れないが、オレはどうも気になってしまうのである。せめて豆腐にしてから食べるべきなのである。
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