2004年01月13日(火) |
成人式の意味をはき違えた馬鹿 |
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今年の成人式はハッピーマンデーとかのせいで1月12日だったわけだが、今年も各地でいろんなハプニングが起きている。オレは野次馬としてついついそうした事件を楽しんでしまうのである。その中でも最もオレが興味を持った事件を紹介しよう。
川崎市の「成人の日を祝うつどい」で、新成人代表の男性(19歳)が演説用テーブルに土足で上がり、
「議員の紹介が長くて選挙目当ての式。市長の話なんかみんな聞いていない」「あいさつを用意してきたけど、やめた。社会で生きるために自立し、励ます式とか言ってるけど、そんな趣旨は伝わってこない」
と宣言したそうだ。彼が土足でテーブルに上がりたくなる気持ちもわかる。市長のあいさつと、国会議員、県議、市議、市幹部ら約50人の紹介で、開会からなんと50分もかかったのである。怒るのは当然なのである。オレなどはきっとすぐに熟睡していただろう。怒り狂って暴徒となった群衆が壇上になだれこまなかったことを思えば、川崎市の新成人たちはなかなか我慢強かったのである。あるいは全員そろって気を失っていたのかも知れないが。
成人式とは新成人のための式なのであり、選挙運動の場ではない。議員や市幹部の紹介なんて印刷した紙を一枚配れば済むことである。また、全員の議員ではなくて市長が自分と仲良しの議員だけ来賓として招待したのなら、それはある意味公職選挙法違反である。公金を使って行われる市民の儀式を身内の選挙に利用することしか考えていない連中こそが市政を私物化してるのである。川崎市民はそのことを理解すべきだ。
式の後、男性は別室に呼ばれ、来賓議員たちから
「どうけじめをつけてくれるんだ」
「謝ったって、取り返しがつかねえんだよ」
と叱責されたという。本当のことを言われたことがよほど悔しかったようである。きっとヤクザまがいの言い方で脅したのだろう。品性のなさというのはこういう時にこそはっきりと現れるものである。
男性の退場後、阿部孝夫市長は自分の面子をつぶされたことが気に食わなかったのか、図星だったのでカチンときたのか、男性が読むはずだったあいさつ文を男性が去った方に投げ付ける一幕があったという。また市長は「テーブルに土足で上がるのは器物損壊では。(刑事)告発もありうる」と激怒しているという。オレがこの新成人代表なら市民の署名を集めて逆にあんたをリコールに追い込むね。ケンカするんならお互いが刺し違えるまでとことんやるべきだ。その気がないのならヘタに告訴して恥をさらすなよ。荒れる成人式と言われるが、その茶番劇は何も新成人だけの責任じゃない。50分間延々と苦行に耐えさせられる側の苦痛を考えたことがあるのか。オレがその川崎市の新成人代表に言いたいのはこれだけだ。
「よくぞ言った。でも、テーブルの上に上がるときはせめて靴を脱げ」
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