2004年01月12日(月) |
仙台市民は本を借りずに盗むのである |
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仙台市立の七つの図書館で1年間に1万冊を超える本や雑誌が「行方不明」になっていることが各図書館の集計で分かった。大半は盗難被害とみられ、各図書館は頭を抱えている。七つの市立図書館の蔵書は合計約151万冊。正規の貸し出し手続きを経ないで同年度1年間で棚から消えた「不明本」は、7館合計で1万610冊もあったという。蔵書全体の143冊に1冊が被害に遭った計算になる。1冊1000円として考えると年間1000万円を超える市民の財産が失われたことになる。仙台市民のうち図書館の利用者が10万人いたとして、それぞれの本泥棒が一冊ずつしか盗まなかったとすれば、実に利用者の10人に一人が泥棒だったということになる。正しくマナーを守る利用者には全く腹の立つことだが、これが事実なのだから仕方ないのである。
万引きに対して厳重な警戒をしている本屋でさえも盗難被害は後を絶たないわけだから、基本的に利用者を信頼して運営されている図書館で盗む気になればいとも簡単だろう。ただ、このような被害は仙台に限らず日本中で発生しており、図書館の本を盗むのは何も仙台市民に限ったことではない。
日本一犯罪の多い大阪では図書館の防犯対策も徹底しており、無断で持ち出そうとしたら出口のゲートが反応してブザーが鳴るので盗みにくくなっている。そのチェックを突破するには磁気をシールドしたアタッシュケースに詰めるなどの工夫が必要なのだ。(試したわけではないが・・・)オレはよく資料集めのために大阪市立中央図書館を利用するのだが、いつも係員に胡散臭そうにじろじろ見られるのである。オレのような善良な市民まで疑いの目で見るくらいだから、かなり徹底した警戒を行っているのだろう。
本とは高価なモノである。その高価なものをわざわざ自分でゼニを払わなくても読ませてくれるという点で、図書館というのは実にありがたい仕組みである。この仕組みのおかげで貧乏人でも自由に高価な本が読めるようになったのである。そのすばらしい仕組みを盗難という行為で破壊することはもはや一種のテロ行為なのである。そんな情けない犯罪を犯すヤツは断じて許せないのである。本を盗んだヤツの顔写真は各図書館の掲示板に大きく貼り出し、市の広報にも名前を載せ、代金分+他の市民の迷惑料をしっかりと徴収して新たな本の購入費にあてるべきである。それから図書館にも言いたい。いくら貸し出し希望が多いからとベストセラーを数十冊購入するのはやめてくれ。そんなものは自腹を切って買わせろ。せっかくの本が売れなくなって著者にも迷惑だろう。
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