2004年01月07日(水) |
菅直人よ「ただのケアレスミス」と言うな |
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選挙の時は大勢のスタッフが働いている。あの人たちにはそれなりに報酬が支払われているはずである。たとえば選挙カーで連呼して回るウグイス嬢にはかなりいい日当が支払われると、もとウグイス嬢の方から聞いたことがある。いまどきボランティアで手伝ってくれる人などないのである。なんらかの報酬が必要である。旅田元和歌山市長のように、運動員をご褒美として市の職員にしちゃったという例もあるくらいだ。だから民主党が電話作戦要員に報酬を支払ったことは当たり前なのである。選挙とはそういうものである。
ところが今回の衆院選で宮城愛知両県での民主党議員の関係者が起訴されているのである。菅直人氏によれば「従来は投票依頼の電話をかけるアルバイト費用が運動員買収に当たるという理解はなく、摘発もされなかった」(要するに、これまでOKだったじゃないかということである。)と反発、今回の逮捕を「(違法性を)知らなかったことによるケアレスミス」と答えたそうである。
普通の人々は昼間は仕事をしている。平日の昼間にごろごろしているのはパチンコ屋の前に行列を作ってるヒモたちや、夜は女の接待に忙しいホストたちである。それ以外の普通の人々が、2週間仕事を無給で休んで選挙運動のお手伝いをできるとは思えないのである。また、もしも法の趣旨が完全に守られて、選挙スタッフは一銭も受け取らずに働かされてるとしたら、それは最低賃金を守っていないということで労働基準法違反かも知れないのである。実際のところはどうなのだろうか。
少なくともオレが選挙に出るとして、2週間の選挙運動期間に手伝ってくれる人がいれば、おそらく一人あたりせめて10万円くらいの寸志は払うと思うのである。それが礼儀というものである。もちろん固辞する人もいるだろうが、それは寄付と思って丁重に受け取ればいいのである。
菅直人代表が今回の摘発を「ケアレスミス」と擁護したことがオレは大いに不満なのである。「自民党はもっと多くの報酬を払っている!」と開き直って欲しかったのである。自党の候補者を狙い打ちされることに対して、捜査の不公平さを訴えて欲しかったのである。そのあたりが実に残念でならないのである。考えてみれば、スタッフを全員ボランティアでまかなえるのは公明党と共産党くらいのものである。それ以外の党はたぶんみんなこのケアレスミスを犯しているのである。
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