2003年12月25日(木) |
狂牛病ごときに何をびびってるんだ! |
携帯用URL
| |
|
アメリカで狂牛病の疑いのホルスタインが一頭見つかったからといって輸入検疫を管轄する厚生労働省はパニック状態である。HIVウイルス入りの血液製剤の時も、異常プリオン入り輸入肉骨粉の時も対策が後手に回ったことの反省なのか、今回はどれだけ影響が多いかも考えずにいきなり米国産牛肉輸入停止などという措置が発表された。
おかげで外食産業もスーパーも大混乱だ。米国産牛肉を99%使用している吉野家はいったいどうしたらいいんだ。つゆだくではなく、つゆだけという新商品でも投入して乗り切るしかないのか。
日本で消費される牛肉の実に3割が米国産だと言われる。小売業にとってのかき入れ時である年末のこの時期に牛肉が品薄になる影響は計り知れないのだ。それにしてもたかが一頭、それも肉牛ではなくて乳牛に狂牛病が発見されたくらいで何をびびってるんだ。アメリカでは肉牛は生まれてから二年以内(つまり狂牛病が発病するよりもはるかに前)に屠殺するからこれまで狂牛病は発見されなかったのである。そのまま成長させれば狂牛病が発病したかも知れない牛が見逃されてきただけのことである。もしも危険ならこれまでも危険だったわけである。それよりも脳や骨髄という危険部位を原材料に使用しているビーフジャーキーなどを平気で輸入してきたことの方がはるかに問題じゃないか。
狂牛病の出現頻度で見た場合、今回一頭だけ発見されたアメリカよりも、すでに9頭が見つかっている日本の方が確率的にははるかに危険である。それなのに和牛はみんな平気で食べているのである。市場から締め出さないといけないのは米国産より日本産だろう。
ここできちっと理解しておきたいことは、「牛肉が危険」なのではなくて「脳みそが危険」ということである。英国で100人くらいが感染したヤコブ病はハンバーガーの味をよくするために牛の脳みそを混入してことが原因らしいし、かつて食人の風習のあったパプアニューギニアの住民にはクールーと呼ばれる病原性プリオンによる脳症が発生していたのだ。
オレはたいしてグルメではないから脳みそなど喰ったことがないのである。オレがふだん喰うのはフィレステーキなどであって、断じて危険部位ではないのである。危険なものだけを排除すればいいのになぜ安全なものまで一緒に追放してしまうのだろうか。これから牛肉が値上がりするのかと思えばなんだか悲しいのである。とりあえず安いうちに喰うしかないのである。
前の日記 後の日記