2003年10月26日(日) |
万智ちゃんの『チョコレート革命』に捧げる |
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かつてオレは、チョコレート革命・試論という作品論の中で、俵万智さんが「きっと不倫をしているはずだ」といくつかの検証を行ったことがある。先日フラッシュ誌上に掲載されたマタニティ姿の彼女の写真を見たときに、自分の予想がはずれてはいなかったことを知った。(もっとも相手が独身男性ならばそれは「不倫」ではないのだが)
ただオレは、彼女のことが「未婚の母」という使い古された言葉で表現されることに大いに反発する。「未婚の母」という言葉は、「まだ結婚しないうちに母になった」という意味だが、結婚という形態をはじめから考えていない人にとって未婚という言葉は意味をなさない。非婚あるいは無婚という言葉こそふさわしいのじゃないかとオレには思えるのだ。そしてこの非婚や無婚の母こそが、少子高齢化という将来の大問題に対する唯一の解決法なのである。
国家の存亡に関わる「少子高齢化」これを阻止したいならば、子供を持ちたい女性がどんどん自由に子供を持てるようにしてしまうこと。男なんてただの種付けの道具よと女性が開き直る社会を実現すること。これ以外に解決方法はないのである。保育所や託児施設を充実させ、公的扶助も積極的に行い母子家庭でも子育てには何の心配もないという体制作りをすべきのである。
今や結婚したカップルの三分の一が離婚に至るという状況なのである。また、配偶者以外に決まったセックスの相手を持つ人は全体の3割を超えるらしい。(ほんまかいな!)。昔のように夫婦が死ぬまでお互いに貞操を守って添い遂げるという時代じゃなくなったのである。すでに一夫一婦制は崩壊してしまっているのである。
俵万智は短歌集「チョコレート革命」の後書きの中でこう記している。
「あと何年早く出会えていたら、とか、タイミングがもう少し遅ければ、とか人は言うけれど、そんなのは贅沢なわがままだ。ないものねだりでしかない。出会えたこと、そのことに私は感謝したいし、感動もする。だって、ほんの百年ずれていれば二人は会えなかったのだから」
一度きりの人生の中で、彼女が「大人の分別」ではなくて「チョコレート革命」を選んだことに拍手したい。そして、彼女が愛した男性とはどんな人なのだろうと、やはり彼女の短歌を通じてオレはあれこれ想像してしまうのである。
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