2003年09月25日(木) |
恋愛の必勝法教えます |
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そもそも恋愛に勝ち負けなどあるのだろうか?たとえば彼女イナイ歴35年の私の同僚は言う。
「ぼくはこれまで連戦連敗を続けてきました。どうやったら江草さんみたいにモテるようになるんですか?」
きわめて答えにくい質問である。なぜなら、このオレも決してモテているわけではないからである。どちらかというと玉砕体験の思い出ばかりだ。必死で片想いして、アタックして、ふられて落ち込んで死にたくなって・・・というのがオレの人生の前半20年間だったのである。
連戦連敗だったオレはどうやってこの事態を打開すればよいのか、悩みに悩み抜いた。そして得た結論はひとつ、「戦わない」ことであった。戦わない以上、絶対に負けることはない。それ以上玉砕を重ねることもないわけである。そうして戦いを止めたオレは、ひたすら女性に無関心を装った。本当はものすごく関心があったのだが、ただただ興味がないフリをしていた。そして、自分と関わる女性の中で、自分に好意を持ってくれる相手が本当に居るのかどうか、必死でアンテナを伸ばし、探り続けたのである。
20歳の頃、オレにはいくつかの武器があった。バイトで得た潤沢な資金、中古で買った2年落ちのジェミニ(1979年式)、磨きを掛けた話術(笑)、学生時代のオレはそのジェミニで九州や信州を旅行しながら、旅先での出会いを期待していたのである。その結果、愛知県から来ていたある美人姉妹と長崎県の平戸で知り合い、写真を何枚か撮ったことで、「送る」口実で住所を聞き出すことに成功し、(自分の好みの)妹の方に手紙を書いたのである。そこで自分の住む京都がどれほどいい街かを宣伝したのである。そして「今度は京都を旅行したい」と彼女に書かせたのである。「京都に行きたい」=「京都に住む自分に逢いたい」にもう違いないのである。もう一押しである。
京都での楽しいまじめなデートを終えたオレの所に今度は彼女から「次は一緒に泊まりがけで旅行しましょう」という手紙が届いたのである。まだ一度もこちらから「好き」とは言ってなかったのである。言わないことでオレは勝ったのである。以後、オレはこのスタイルをずっと貫いて今日に至るのである。そういう卑怯な人間なのである。
恋愛とは常に「多く好きになった方」の負けだ。だから務めてクールに装わないといけないし、「誰も好きじゃない」というポーズが時に相手から「だったら私があなたのことを好きになるわ」という気持ちを引き出せるのだ。
告白からいきなり恋愛を始めようとするのは愚の骨頂である。そんなことをするからいつまでたっても彼氏彼女ができないのである。相手の異性が自分に対して「気がついたらもう好きで好きでたまらなくなっていた」という気持ちを持つようになるまで、ひたすら忍の一字なのである。
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