2003年09月05日(金) |
永すぎた春、遅すぎた夏 |
携帯用URL
| |
|
結婚を考えていた二人にとって永すぎた春というのは実に厄介である。三島由紀夫に同名の小説があるが、そうした若いカップルの悲劇を軽妙に描いている。あの70年代フォークソングの名曲「22歳の別れ」の中でも5年の月日が永すぎた春だったという悲劇が歌われる。ようするにカップルはだらだらとつきあわずに出会ったときの勢いで一気に結婚まで突き進めということなのである。一年以内で決めちゃうのがいいのである。後悔は後からすればいいのである。早ければ早いほどやり直しもできるのである。
また、雰囲気の似た言葉に遠すぎた橋というのもある。これはリチャード・アッテンボロー監督の映画の題名なのだが、ショーン・コネリー、アンソニー・ホプキンス、5分しか出ていないのに9億円もらったロバート・レッドフォードなどやたら大勢のスターをごちゃごちゃ出演させて、それぞれの見せ場を無理に作ろうとしたためにわけのわからない厄介な大作になっているのである。映画を見る前に戦史モノの本を読んで予備知識を仕入れておかないとどうしようもないのである。
そのどちらでもないが、今年は遅すぎた夏というこれまた厄介な悲劇が起きていたのである。9月というのに連日35度の猛暑で冷房をガンガンかけているのだ。夜もクーラーがないと寝られないのだ。残暑お見舞い申し上げますというふざけたハガキが届いたが、これはもはや残暑なんかじゃないざんしょと思わず言いたくなってしまうのだ。冷夏の後に初秋ではなく暑秋がやってきたのだ。温度から見れば先月が9月で今が8月なのだ。
あまりの暑さに食欲の落ちたオレはアイスクリームとざるそばを主食にしているくらいである。こんなことでは夏バテで体重が減る一方なのだ。二ヶ月で2キロも体重が落ちてしまっているのである。焼き肉やステーキなどは見るだけで胃のあたりが重苦しくなってしまうのである。とにかくオレは夏が苦手なのである。冷房の効いた場所から一歩も外に出たくないのである。全身から汗を吹きだしていて、見るからに暑苦しそうな肥った人間の近くにも寄りたくないのである。とにかく暑いのはイヤだ。地球寒冷化につながる物質を開発して欲しいモノである。
前の日記 後の日記