2003年07月15日(火) |
自動車グリーン税という悪法 |
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景気を悪くして、税収も減らす・・・それが自動車グリーン税という仕組みがもたらした悪しき効果である。低公害車の自動車税を優遇することによって、ガソリンの売上高を減少させ、低公害車(=低燃費車)を減税してやることによって政府の税収も減らしてしまう。こんな馬鹿な法律を作るまともな役人がいたことにオレは正直驚いている。2003年4月〜6月に売れた新車の中で、自動車グリーン税の制度が適用される低公害車はなんと64.5%もあったという。新車3台のうち2台が低公害車なのである。しかし、世界の中で日本だけがそうした努力をせっせと続けていても、他の国が全く協力してくれない以上さほど地球温暖化を食い止める役には立たないこともまた明らかだ。
中国ではこれから急激にクルマが普及するだろう。10億の人民の1割が車に乗るようになれば1億台、それだけでも日本で走っているよりもはるかに多くの車が中国の街を疾走するようになるのだ。一億台の車が吐き出した排気ガスが偏西風に乗って日本列島に酸性雨となって降り注ぐなんてことは御免蒙りたい。地球温暖化防止のために本当に効果がある努力を行うならば、低公害車はせっせとアメリカに輸出し、中国には新幹線を作らせるべきなのである。(アメリカではガソリンは日本の半値以下なので低燃費車を出してもおそらく売れないと思うが)断じて中国にはモータリゼイションを起こしてはならないのである。
「コスモ石油は地球温暖化防止のためにオーストラリアで植樹を行っています。」
などと企業イメージを高めるためのCMを流すよりも、自動車メーカーで集まって談合して、中国にまともなクルマが輸出されないように監視することが地球温暖化を救う道なのである。セルシオやシーマのような快適なクルマに小金持ちの中国人が勘違いして乗り、通常のクルマの数倍の排気ガスをまき散らす。これはトヨタや日産から見ればありがたいことかも知れないが、温暖化対策という点では世界の失笑を買うことは必定である。
それにしてもどうして日本では低公害車ばかり売れるのだろう。ガソリン代の無駄遣いを抑えたいのなら、走るコースをよく考えて信号のタイミングなどをきっちり図ることで大幅に改善できるのである。オレなどはもう20年以上その行為を実践しているのだぜ。
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