2003年07月09日(水) |
五つ子で補助金ゲット! |
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大阪市は出生届を出した人に、出産育児一時金というものを支給することになっている。その金額は30万円ほどだが、双子、三つ子となると額が増えていき、五つ子ならなんと180万円ももらえるのである。その一時金をだまし取るために偽の出生証明書を持参して、市役所に出生届けを出した無職の男が捕まった。その男は二月にも同様の詐欺を行おうとして失敗していたのだが、別の区役所でまた実行して再度捕まったのである。市役所では五つ子に不審を抱き、病院に問い合わせたところ偽造であることがバレて今回の逮捕につながったのである。
しかし、オレは一つの疑問を抱くのである。もしもこの男の出そうとした出生届が五つ子という目立つものではなくて、ただの双子程度ならどうか? おそらくは怪しまれないままだったような気がするのである。プリンタやスキャナーの性能向上で、証明書の偽造はなかなか精巧にできるようになった。本物の出生証明書が手元にあれば、それを参考によくできたニセモノを作ることは誰にでも可能のような気がするのである。世の中には普通のプリンターでニセ札まで作ってしまう馬鹿・・・いや、猛者が存在する。病院が作る証明書程度ならきっと簡単に作成できるはずだ。
そのニセモノの証明書を使って出生届を提出すれば、この世に実際は存在しない子供を戸籍上に書き込むことができるのである。戸籍さえあればもう大丈夫だ。就学通知が来ても「引きこもり」などと称して無視すればいいのである。児童手当、扶養手当を受け取ることもできるし、その幽霊息子を使って「小さな子供がいるから働けません」と生活保護を受給することだってできるかも知れないのだ。やがて、戸籍上にだけ存在する人間は成人する。偽名口座を作らせたら犯罪に役立つし、あるいは別人になりたくて戸籍の欲しい人間に売ってしまうのもいいかも知れない。重婚したいという理由で戸籍を二つ欲しいヤツだっているだろう。20年以上の時間を掛けたこの遠大なプロジェクトは、もしも成功すればさまざまな可能性を秘めているのだ。いや、オレが思いつくくらいだからおそらくすでに実践しているヤツはどこかにいるだろう。
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