2003年06月22日(日) |
4人殺して懲役13年 |
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2001年12月に刑法が改正され、危険運転致死傷罪が新設された。これまでは飲酒ひき逃げというようなド外道に対してさえ業務上過失致死という屁のような軽い罪状で裁いてきたわけだから、少しはこの国の甘い裁判も進歩したのかも知れない。これで少なくとも15年は刑務所にぶち込めるのである。危険なドライバーを死刑にできるようになるまであと一歩である。
しかし、振り返って考えると同じ殺人であっても業務上過失致死は最高刑がたった5年だったのである。なぜこのルールを上手に利用して、殺したいほど憎い相手を交通事故に見せかけて轢殺し、5年間刑務所で我慢するというヤツが出なかったのだろうか。もっともオレが知らないだけで実際は存在したのかも知れないが。 どこかにそういう内容のミステリーはないのか。単なる交通事故として処理された事件が実は巧妙に仕組まれた殺人だったという話を誰か書いていないのか。
昨年1月、大阪府堺市の交差点で、無免許で飲酒運転のワゴン車が信号を無視して突っ込み、乗用車に激突して乗っていた家族4人を死亡させるという事故があった。この事件で危険運転致死傷罪に問われた、無職今井成一に対して6月19日大阪地裁で判決公判が行われた。
朝山芳史裁判長は求刑の懲役15年に対し、「無免許、酒気帯び、赤信号無視という交通三悪のすべてのあてはまる状態で被告は運転した。まさに走る凶器と化しており、無謀かつ危険極まりない犯行で、突然命を奪われた被害者の無念さは察するに余りある」と述べて、懲役13年の実刑判決を言い渡した。おい裁判長!2年割引の理由が述べられてないじゃないか!弁護の余地もないこのクソ野郎の罪を2年減刑したのはなぜだ?
この事件に限らない。なぜ裁判官は必ず求刑から割引するんだ。まるでバナナのたたき売りのようなそんな判決を出すんだったら、せっかく危険運転致死傷罪を新設しても意味がないじゃないか。せっかく新しい刑法を施行しても、裁判官の頭の中味は相変わらず昔のままである。この際危険裁判致死罪を新設して、再犯者がまた殺人をした場合は裁判官に責任をとらせてくれ。きっと死刑が乱発されるぞ。
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