2003年06月04日(水) |
無人の島に二千億円捨てるとは! |
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もしも大阪オリンピックを開催するとしたら選手村になったはずの、でも実際はオリンピックなんかやらないことになったからただのゴミでできた無人島である夢洲(ゆめしま)にアクセスするための橋とトンネルが建設中である。橋の名は夢舞大橋、片側三車線で全長880mで、アーチ型の橋は空洞になった鉄製の浮力体で支えられて海に浮かぶ状態で設置されている。緊急時には橋そのものを回転させて大型船の通過を可能にするためである。マニアックな構造のために635億円に事業費がかかっているのだ。一日3万5千台の交通量を見込んでいたとされる。
その橋だけでも十分無駄なのに、なんと大阪市と国土交通省は夢洲と大阪南港を結ぶ海底トンネル(地下鉄を併設)まで工事中である。こちらの事業費は1350億円だ。オリンピックが中止になって地下鉄を作る意味がそもそも存在しなくなったのに、どうも穴掘りゼネコンに仕事を提供することが目的だったようで、不要になったはずの工事は延々と続けられている。地下鉄13万人、道路2万8000台の利用を見込んでいるという。
そんなに大勢の人間が無人島に行って何をするんだ?土地がすでに供給過剰となり、大阪市内のマンションは軒並み暴落している今、都心に出るのに一時間近くかかるそんな辺鄙なところで住宅開発をしても、よほど安くするか付加価値をつけないと売れるわけがないだろう。五百万円ポッキリのマンションとか住民税がタダとか光熱水費が無料とかな。甲子園球場を夢洲に移転してもらうくらいの超ウラ技でも繰り出せるのなら話は別だが、その過大な需要予測を達成するにはこんな不可能なことを実現するしか方法はないんだぜ。
この二千億円を無人島「夢洲」の周囲のドブに捨ててるのと同じ馬鹿事業に対して、大阪市港湾局の担当者は「橋・トンネルとも将来を見据えると必要な社会資本だ」と話しているとか。全く救いようのない馬鹿である。赤字しか生み出さないような厄介なものは社会資本とは言わない。社会のお荷物と言うんだよく覚えておけ大阪市長。たぶんてめえは市民に背負いきれない借金を残し、自分はガッポリ退職金を強奪して去っていくんだぜ。恥知らずめ。
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