2003年04月28日(月) |
日本でもっとも楽な職業< |
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収賄罪で逮捕された前和歌山市長の旅田卓宗氏が、拘置所の中から市議選に立候補し、なんとトップ当選してしまった。オレが大いに驚いたのは、旅田氏の根強い人気に対してではなく彼をトップ当選させた和歌山市民の非常識さに対してである。一貫して無罪を主張していることが理由で保釈の見通しがなく、議会に出席することが不可能な旅田氏を市議にふさわしいと考えた頭のおかしな市民が6000人を超えていたのである。
旅田氏の市議としての任期は5月2日から始まるのだが、彼には月額66万円の議員報酬と年間368万円のボーナスが支給される見通しである。市民が投票で選んだ以上、彼はこの報酬を受け取る正当な権利を有するわけである。
さて、日本でもっとも楽して稼げる職業はいったい何だろうか? 高収入の職業には必ず長時間労働やストレスが付きモノである。プロ野球選手は確かに大金を稼げるが、あれを楽な職業だと言う馬鹿はいないだろう。
しかし、議員という職業は、とりあえずなってしまえばもう安心である。あとは議会で居眠りしていようと支援者の馬鹿息子の結婚式に出るために休んでいようとどこからも全くお咎めはないのである。それどころか拘置所の中からも立候補できるのである。実際の労働が全く存在しなくても給与が保証される職業と言えば、官僚が天下りする公益法人の役員などがその代表だが、実は議員も同じだったのだ。ああ、オレも議員になりたくなってきたぜ!
もっともオレの住む貧乏自治体ではおそらく今のオレの給与よりも議員報酬が安いような気もするが、全然働かなくてももらえるのならこの際文句は言わない。金が欲しければ副業を持てば済むことである。議員としての実際の労働など必要ではないのだから時間はいくらでもある。ということはどんな副業も可能であるわけだ。
拘置所を訪れて当選を伝えた弁護士に対して旅田前市長は「私の無罪を信じ、投票していただいた方々に感謝申し上げる」との文書を発表したという。さて、彼の本音を言葉にすればどうだったのだろうか?「ワシにまだ騙されちょるバカが六千人もおったことにはたまげたのう」でないことを祈りたいのだが。
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