2003年03月13日(木) |
ハリポタ在庫を一掃せよ |
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馬鹿が増えて本を読まなくなったために景気が悪くなった出版業界にとって、救世主となったハリーポッターシリーズの第四巻「ハリー・ポッターと炎のゴブレット(上下)」が発売されたとき、上下セット価格で3800円という売り方に対してオレはなんとなく反発を感じていた。「子供の本にしては高すぎるじゃないか!」 さらに静山社と書店との契約を知って怒りは倍加した。なんとこの上下セットは返品不可という契約で、仕入れた本屋は売れる売れないにかかわらず買い取らないといけなかったのだ。経営の苦しい零細書店にとっていくら必要部数を確実に仕入れられるといってもかなりの負担だ。取らぬ狸の皮算用で350万部も刷ってしまったために全国の書店で売れ残りが過剰在庫となってしまい、本屋は悲鳴をあげているという。
しかし、自分の店に来る客がどれだけ買ってくれるか?という予測を誤った時点で、過剰在庫の発生はその店の責任であるとも言える。まあ、ここで責任問題を論じても仕方がないし、生鮮食料品は腐る前に売り飛ばすしかない。こういう本はブームというか、旬が過ぎるとほとんど売れなくなるという点で生鮮食料品と同じだ。まだ売れる可能性があるうちに半額にでもして叩き売ってしまえ。「買い取り」である以上、買った品物をどういう値段で売ろうと本屋の勝手だろう。品薄になったら価格が上昇し、商品が過剰になれば価格が下がるのは誰にでもわかる経済原則じゃないか。
350万部ということは、国民35人に一人が買っているという計算である。どう考えてもそんなに売れるとは思えない。まあ、およげたいやきくんが売れた枚数も同じくらいだったと思うが、この本の価格はその5倍もするからやはり無理があるぜ。発売元の静山社では「販売推進のためのキャンペーンを検討している」らしい。どうせたいしたアイデアも出せないと思うが、オレの思いつく一番いい方法は、主演のダニエル・ラドクリフ君に来日してもらって、売れ残りの本に一冊ずつサインしてもらうことだ。日本中からファンが殺到してたちまち売り切れるぜ。来日時のあの騒ぎを覚えてるだろう。
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