2003年02月15日(土) |
ゴッホ代、6599万円也! |
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1万円の絵が、ゴッホ作と判明したらなんと6600万円で落札とは笑わせる。絵の価値っていったいなんだ。もともとたいした価値のないものに画商やコレクターが法外な価格を付けて馬鹿な金持ちに引き取らせるというババ抜きゲームをやってるだけじゃねえか。そうして最後にババを掴まされるのはいつも日本人だと決まっている。自分の目で絵の善し悪しを判断できない連中が唯一の拠り所にするのは価格だけなんだ。そんなに価格が重要ならば全国の美術館は絵の下に価格を表示しろ。
それにしても画商っていうのはハイエナのような連中だな。画家を極貧のままにして(豊かにするともう描いてくれなくなるから)一枚でも多く描かせようとし、作者が死んでから値段をつり上げるんだ。もっとも画商というのはだまされて二束三文の絵に大金を出す馬鹿のおかげで成り立っている商売だがな。
カネを支払うモノの価格が果たして相応なのかどうか、それを正しく見抜く目をオレは常に所有していたい。例えばオレが週に一度は食べに行く大阪市内のうどん屋だが、そこの釜揚げうどんは絶品だ。茹で上がるまでの間、手渡されたおろし金で幼児の拳骨くらいの大きさのショウガをすり下ろしながら待つ。熱々のつゆに大量のネギとショウガ、そして天かすを入れる。うどんは銭湯の桶みたいな容器に入っていてボリューム満点だ。これがたったの700円である。わずか700円で味わえるこの幸福と比べたら、薄汚れた農婦の絵などオレにとってうっかり床に落としたうどん一本の価値以下だ。6600万円もあればあのうまい釜揚げうどんが10万杯近く喰えるのである。死ぬまでかかっても喰いきれねえぜ。
価格破壊やデフレスパイラルのせいで不況になるとほざいてる奴等もいるが、元々価値のないものに勝手に幻想を膨らませて高値をつけていたものが適正価格に近づいてきただけのことじゃねえか。マンションだってまだまだ下がるし、パソコンも下がる。経営が成り立たなくなったらプロ野球選手の年俸も下がるだろう。ただ、一つだけ絶対に下がって欲しくないものがある。それはオレの給料だ。
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