2003年02月07日(金) |
平和憲法の精神はどこへ行った? |
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日本には憲法第九条という厄介なものがある。国際紛争を解決する手段としての戦争を放棄し、戦力を保持しないというものだ。世界に先駆けて制定されたがどこの国も後に続くことはなかったというフライング条文である。しかし実際は自衛隊という世界でも有数の戦力の軍隊があるし、川口外務大臣はこともあろうにアメリカの武力行使を熱烈に支持している。ここまで本音と建て前を使い分ける国家もまた珍しいものだぜ。イラク攻撃に反対している国から見れば、平和憲法を持つ国の外務大臣による「戦争容認発言」は驚きだろう。いったいどっちが日本という国の本性なんだと不思議に思われてるぜ。きっと。
世界の平和に対する最大の脅威は、アメリカの持つ強大な軍事力であることをヨーロッパの多くの人々はすでに理解している。その武力にものを言わせてフランスやロシアがイラクに持つ石油の権益を奪うために行われる「侵略戦争」を、川口外相は熱烈に支持したんだ。この事実は永久に歴史に残るんだぜ。
かつて一度も自国の領土を攻撃されたことのない国が、9.11のテロによって一気に恐怖に目覚めちまったんだ。ブッシュ大統領のあのヒステリックな態度は「恐怖」が現実のものになったからだ。その肥大した恐怖のはけ口がアフガニスタン攻撃であった。ところがいつまでたってもビン・ラディンは捕まらない。しびれをきらした臆病なブッシュは、テロ封じのためのイラクへの先制攻撃を企画したということだ。石油権益の確保につながるこの戦争を、絶対に安全な場所からアメリカ国民も支持している。湾岸戦争の時のように、TV画面に映し出される攻撃の映像を見ながらワイングラスを傾けるのか。攻撃の犠牲になる人々の死をサカナにして楽しもうなんてまっとうな人間のすることとは思えないぜ。ブッシュの子分になって、イージス艦でもなんでも差し出しますとご機嫌伺いばかりしやがって小泉め。
今からでも遅くない。イラク攻撃に反対の立場を表明してフランスやロシアと歩調を合わせてくれ。それが「建前だけの平和国家」である日本の取るべき態度である。いくら「建前だけ」だといっても看板を忘れたら困るよ、川口外務大臣さんよ。自分だけは安全な場所にいると思ってるだろう。単身イラクに乗り込む勇気もないくせに無責任に戦争を支持しやがって馬鹿が。
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