2002年12月26日(木) |
商品には手を出すな! |
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駅前留学というキャッチフレーズで有名になった英会話学校のNOVAでは、不思議な就業規則があるらしい。しかもその規則はガイジンにだけ適用されるという。日本人講師にはそのような規則はないとか。その規則というのは「受講生との私的な交際禁止」というもので、破ったら解雇されるということである。受講生の中にはおそらく「カッコいい外人の先生がいるから」という理由で通ってる者もいるはずだ。熱烈にアタックする受講生もいるだろう。しかし、交際がばれれば外国人講師はクビにされてしまう。この理不尽なルールは憲法違反であると訴えた元講師がいたというのもよくわかる。恋愛の自由は憲法で保障された権利だからだ。当然のことながらその元講師は勝訴した。オウムの信者の転入拒否をした自治体が敗訴したのと同様で、ムラ社会のちっぽけなルールが憲法にかなうわけもない。
ただ、このようなルールを決めなければならなかったNOVA側の苦悩はよくわかる。日本に来て日本人の女の子を喰うことだけを目的にしている不良外人はものすごく多い。そうした輩を排除するためにはやむを得ないだろう。採用時に見極めることができればいいのだが、得てしてそういう連中はネコをかぶっているものである。オレは安アパートの自室に正の字で自分が連れ込んだ日本人の女の子の数を記録していたあるアメリカ人を知っている。
「商品に手を出すな」という理由で風俗店が男性従業員と風俗嬢との交際を御法度とすることと、このNOVAの就業規則はどこか通じるところがある。そんなルールがあってもつき合う奴はつき合うだろうし、みんな見つからないように巧妙にやるだろう。表面では建前を守りながら、ウラではちゃんとやりたいことをやっているというのが日本社会の実態なのだ。日本人はちゃんと使い分けができるから、理不尽なルールであっても表面上は従って見せるのである。解雇されたそのNOVAの外国人講師だって、わからないようにこっそりとつき合えばよかったのだ。彼が日本社会のルールをわかっていなかっただけのことである。
中学教師が、教え子の中学生と卒業後に結婚したら免職にされてしまう事件が新潟であった。堂々と結婚したからいけなかったのだ。日本社会のルールに従うなら隠してこっそりつき合えばよかったのである。なんとも恥ずかしい国である。
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