2002年11月21日(木) |
人道支援で儲けたヤツは誰だ |
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今からニ年前の2000年の秋、コメは大豊作だった。このままでは価格が暴落してしまう。どうやってこの大量のコメを処理すればいいのか。自民党議員たちは農村票の行方とともに大変この事態に頭を痛めていた。ちょうどその頃、北朝鮮は凶作のために食料が底をつき、このままでは大量の餓死者が出ると予想されていた。北朝鮮に日本人が拉致された可能性があることは、元工作員の証言などからすでに明らかになっていたが、北朝鮮の政府関係者は「拉致などしていない」の一点張りで、交渉は進展しなかった。
「拉致問題の解決と引き換えに人道支援でコメを送る」というのが政府の方針だったわけだが、相手が拉致問題を認めない以上少しも前に進まない。そのまま交渉がストップしてしまえばコメを送ることができない。コメを送れなければどうなるか・・・行き場を失ったコメはさらに余ることになってしまう。そうなると価格の暴落は避けられない。自民党としてはそれだけはなんとしても避けなければならなかった。
日本人が一年間に消費する米は約1000万トンである。米飯として食われてるのはその半分以下だろう。人口が日本の1/5以下の北朝鮮の消費量は200万トンもないはず。そこに50万トンの人道支援を行えば、実に3ヶ月分の食糧を北朝鮮の国民すべてに配給することができるのである。そのために必要な費用(コメ購入費)は約1000億。それはコメの購入先である農家を潤し、献金の形をとって自民党に還流してくる。こうした税金ばらまきの構図は昨年起きた狂牛病騒ぎの時の肉の買い上げ事業と酷似している。焼却するか北朝鮮に送るかの違いだけで、税金の空しい使われ方という点では全く同じレベルの現象だ。
「いまこの人道支援を行わなければ、多くの北朝鮮の人々が寒い北の大地で餓死してしまうのであります。拉致問題の解決も大事なことはわかりますが、餓死寸前の人々を前にして交渉をずるずる長引かせ、その結果多くの尊い命が失われてしまうとすれば、その責任はいったい誰にあるのでしょうか。一刻も早く50万トンのコメを買い上げて人道支援を行うことが必要であります。」これぐらいのことはおそらく言っただろう。さて、そんなことを言いそうな馬鹿な人間はいったい誰か?って、そんなこと常識じゃないか。鈴木宗男に決まってるだろう。拉致問題の解決を遅らせやがってあの馬鹿・・・
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