江草 乗の言いたい放題
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2002年11月18日(月) 中村ノリよ、巨人軍はきみを必要としない        ブログランキング投票ボタンです。いつも投票ありがとうございます。m(_ _)m 携帯用URL by Google Fan

 FA宣言して去就が注目される中村紀洋、松井が去った後の日本球界を実質代表する打者であることは誰もが認める。当然のことだが、日本球界の盟主である読売巨人軍もきみの獲得に動いている。しかし、巨人軍にとってきみを獲得することはどんなメリットがあるのだろうか。普通の球団ならば、少しでも成績をあげることによって多くのお客さんに球場に足を運んでもらい、入場料収入を上げるという明確な目標がある。しかし、巨人軍はこれ以上観客動員数を増やすことは不可能である。なぜなら巨人軍の観客動員数は、東京ドームの試合数×55000人ということになっていて、たとえテレビでは三塁側やレフト側に空席が存在するように見えたとしてもそれは目の錯覚でしかなく、翌日の新聞に書かれている55000人という公式発表こそがまぎれもない真実なのだ。東京ドームの観客収容能力はすでに完全な飽和状態である。きみが巨人軍に入団してもしなくてもこの状況は変わらない。東京ドームはオープンしてから今日まで、巨人戦はずっと満員御礼が続いており、観客数は減りこそすれ増えることは絶対にない。もしもきみが入団してからこの「満員御礼」が途切れたりしたら、おそらく「あいつのせいで観客が減った」と言われるのだろう。まあ、万一の時は大量の透明人間が動員されて、「入場券は完売だった」というお決まりのいいわけが用意されるからその心配はなさそうだが。
 それよりもきみを失う近鉄の打撃は深刻だ。親会社は無配に転落している上に球団経営も赤字続きで身売りのウワサもちらほら、ある消費者金融会社が買収するともまことしやかに語られる。そんな中で看板選手を失うことは、きみ一人の問題にとどまらず運命共同体としての近鉄球団やパリーグそのものの命運に関わるのだ。もちろんそんなことをきみは百も承知だろうが。
巨人軍はきみがいなくても少しも困らない。その上できみを獲得しようとするならばそれは金持ち球団の単なるエゴというものだ。きみが自分のことを日本のプロ野球史に残る男にしたいのならば、「金なんか欲しいのじゃない」と宣言して弱小球団の四番打者となり、自分の活躍でチームを日本一に導いてくれ。かつて君が無名の公立高校で激戦の大阪府予選を勝ち抜き甲子園に進んだように。そして、それがきみの野球人生の原点であったことを忘れないで欲しい。


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