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| 2005年10月10日(月) ■ |
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| ワビサビの時間 |
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たとえば、書道においてはすすりで墨を擦っているとき、茶道で言えばお茶をたてているときなど何かの準備をしているときの行為は静かで、それぞれに意味があって、それで心を落ち着かせる。ワビザビだなあと思う。
野球でいうと、グラブのケアをしているときがソレだと思う。練習や試合しか見ない私は残念ながらその光景を目にすることはあまりない。たった1回見たそれは、某大学野球部のグラウンドに行ったときのこと。グラウンドをぐるっと散策していると、ベンチに腰掛けて、キャッチャーミットを磨いている選手が一人。自分のメニューが終わったのだろうか。穏やかな顔つきで、丁寧に時間をかけてやっていた。試合や練習以外で、こんなにいい表情をする選手っているんだ!私はじっと彼を見ていた。
あとで人から聞いた話。『その選手は甲子園の経験者で、力はまああるけど、優しすぎる性格。人を押しのけてまでレギュラーになるなんているタイプじゃないですね』
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