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| 2005年07月26日(火) ■ |
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| かき氷の思い出 |
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今日は台風到来のため、京都大会は中止。ぽつりぽつりと雨は降っていたけど、試合に支障をきたすほどではなかったのでは…?今日は最後の観戦チャンスだった私には嘆かわしいばかり。とはいえ、ここでぐずってもしゃあないので、ちょっとお話を。
球場には売店というものがあって、観戦客を対象に食べ物や飲み物を売っている。お茶、スポーツ飲料、ビール、焼きそばが一番スタンダードか。そこに唐揚げやおつまみ、アイスクリームなどが加わったりする。どこもだいたい同じだと思っていたが、他府県で試合を見てみると、地元オリジナルのものが売っていたりする。兵庫県明石で見たのは「たこおこわ」。北海道旭川で見たのは「ジュンドッグ」(エビフライなどがご飯に巻かれていて、巻きずしを食べるときのように食べる)。まだまだいろんな物があるはずだ。それも楽しみに今後も観戦を続けたいと思う。(そうそう、アメリカでは綿菓子が売ってた。それもどぎつい青やピンク色の)
京都にはこれといったオリジナルはないが、いつも私を魅了するのがかき氷。最初はとても食べづらいが、終わりの方になると、シロップが氷にしっかりなじんでいるので、とても素敵な感じになるのだ。カップに漫画のようにこんもりと盛られているそれには、どきつい原色のシロップがかけられている。赤、黄、緑…青はあったかな?観戦中、かき氷を食べている人を見ると、食べたくてしょうがなくなる。おとついの観戦中も友人に「かき氷が食べたい」と心境を告白した。が、スコアをつけていたことと、その日最後の試合で売店が開いているかどうかが不安だったので、思い切って買いに行くことはできなかった。来年を待とう。
かき氷といえば、ちょっとした思い出がある。うちの地元では夏休みの終盤に地蔵盆という行事があった。簡単に言えば、ちょっとした縁日。子供にとっては楽しみなイベントの一つだ。今は少子化の影響で、規模も小さくなったらしいが、私が子供の頃は2日にまたがってあった。初日が縁日色が濃い。ヨーヨー釣り、金魚すくい、綿菓子やお好み焼きの出店があり、カラオケ大会もする。2日目は朝から地元のお坊さんの話を聞き、地元の大学生のお姉さんやお兄さんとゲームをし、昼すぎにはビンゴゲームでおもちゃをもらう。この時期が近づくと、町内会の人が地蔵盆で物品と引き替える券(ヨーヨー釣り券やプレゼント券など)を持ってきてくれる。私はそれがとても楽しみだった。
それは、地蔵盆に参加できる最後の年だった小学6年のとき。夜、かき氷をもらいに行った。店のおじさんが、「シロップ、何がいい?」と聞いた。そのとき私は何を思ったのか、「全部」と言った。おじさんは、きょとんとしていた。「だから、それ全部混ぜて」。目の前には、いちご、メロン、レモン、ハワイアンブルー、シロップがあった。赤、緑、黄、青、透明。おじさんは難色を示していた。でも、私は粘った。「うち、6年生やから地蔵本今年で最後やねん。思い出にするし、いいやろ?」。むちゃくちゃな道理だ。でも、おじさんはどうにか納得してくれ、全部混ぜたものを私にくれた。ごっついグロテスクな色になると思いきや、ごくごく普通の茶色だった。食べてみた。コーラの味がした。
当時の私の言う通り、これは思い出になった。夏の夜の特別な味。未だに忘れれらない。
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