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2001年02月06日(火) ■ |
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東山高校硬式野球部関連コラム 「雨の遊園地」 |
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1994年の夏は、あまりにも唐突に終わりを告げた。私たちは戸惑いを隠せずに、ただ球場入り口のスロープに体重を預け、人の流れを眺めていた。
そんな私たちに、「見覚えがある」程度の印象しか残っていなかった父兄さんが声をかけてくださった。このチームの試合は秋に一度見たか見てないか程度だったが、その父兄さんは顔を覚えてくださっていたらしく、「わざわざ来てくれたのに、負けてしまってごめんねえ」とすまなそうな表情をなさった。
息子さんは、この夏ようやくベンチ入り出来た選手。試合には出ていない。どういう経緯で、そういう話になったのかは記憶していないが、その父兄さんはこう話してくださった。
子供の頃から、“野球、野球”でしょ。 土日はいつも少年野球の練習。 そうやねえ、どっか行くとしたら、雨の日くらいかな。 雨降ったら、練習が休みになるから。 遊園地とかも雨の日に行ったんよ。 人もほとんどいなくて、乗り物にもあまり乗れなかったけどね。
雨の日の遊園地なんて、私の人生には無縁だった。遊園地は晴れた日に行くもの。雨が降ったら中止。大人しく家でお人形さん遊びとかしてたっけ?
上で野球をする選手も、そうでない選手も、しばらくは野球から離れることになる。晴れた遊園地には誰と行くのかな?
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