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2001年01月17日(水) ■ |
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追っかけ姉ちゃんの応援回顧録 「選手は知っているの?」 |
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夏の暑い日、スコアをつけながら試合を見ているときに、取材を受けたことがある。某新聞社の記者で、かなり若そうなお兄さんだった。そのとき訊かれたことで、ちょっとひっかかったことがあった。「選手は知っているのですか?」。
知るわけないやん、話したことのないのに。心の中の言葉と裏腹に、「さあ、知らないんじゃないですか?私、関係者とちゃいますし、話したこともないですから」と控えめな言葉を口にした。記者のがっかりした表情を見逃さなかった。記者は「明日の朝刊に載せるかもしれませんので」と言って名刺をくれたが、載ることはないと思った。
話したことない、実はスパッとそうは言い切れない。選手とは話したことはある。追っかけ初期の怖いモノ知らずのころや、今では父兄さんと間違って何か訊いてきた新入生に対する受け答え程度のものだが。
1992年は特別だったと思う。私たちより年上の選手がいたからというのもある。話しかけやすい選手が多かったし、年下ということで、相手も気楽に受け答えしてくれた。甲子園に出たからと言って鼻にかけるような態度ではなかったのも、好感を持った一因。
当時は、練習や練習試合の帰り、部員とはちあったことも何度かあった。私はまだ男性恐怖症みたいなのが残っていたので、ともきちと彼らが話すのを横で聞いているだけだったけど、それはそれで面白かった。ある選手の彼女が私たちの同級生だったので、どんな学校なのかを訊かれた。クラスについている名前が他校とはちょっと、いやかなり違うので、彼はそれにウケていたようだった。
そのうち、私も話せるようになった。でも、内容はほとんど覚えていない。憧れの高校球児と話すという願ってもいないチャンスにうかれきっていて、それどころではなかったのかもしれない。
1993年以降、選手との距離がどんどん遠くなっていくのを肌で感じている。でも、「だから、何?」という感じ。私はあくまで東山の野球を見たいだけで、高校生と話したいとは思わない。じっと目を凝らして見ていると、グランドの選手は口以上にものを言っているように思う。むしろ、私はその言葉に興味を覚える。でも、そういう考えは世間一般では理解されないんだろうな。記者のがっかりした表情を見て思った。
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