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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2001年01月13日(土)
追っかけ姉ちゃんの応援回顧録 「ともきちのウイニングボール?!」


 滋賀県内にあるともきち邸の部屋には、東山で使われている公式ボールがあります。表面には、「東山高校」と印刷されています。いや、盗んだものでもなんでもないんですよ。もらったんです、一応。

 93年春、山科グランドで練習か何かを見ていたとき、顔を知っている程度のOBがひょっこりやってきて、「これ、やるわ」と言って正面にいたともきちの手の平にボールを置いていった。そのおっちゃんは、お礼を言う間もなくどっかに行ってしまった。私たちは呆然としてそのボールを眺めていた。ともきちは、戸惑うばかりで、「どうする?このボール誰がもらう?じゃんけんでもしよっか?どうせなら一人1個づつくれたらよかったのに…」と私たちの様子をうかがっていた。

 しかし、OBのおっちゃんは私たちではなく、ともきちにくれたのだ。私は、「自分がもろとき」と言った。一緒にいた残り2人の女の子(回顧録「後輩」参照)も同意してくれた。私はすでにこのころから、ともきちの東山に対する思い入れと行動力に敬意を抱いていたもかもしれない。ともきちは、「わかった、じゃあ、試合のたびに持ってくるわ」と言って、嬉しそうにボールを握りしめていた。

 それにしても、あのとき何故おっちゃんは、ともきちにボールをくれたのだろう。当時はたくさん女の子が詰めかけていた。一人一人にそんなことをしていたらキリがないはず。そんななか、私たちを選んだ根拠は何だろう。そういえば、その前に「硬式ボール、触ってみたいなあ」という話をしたようなしてなかったような…。

 後日、ともきちに言って、ボールを触らせてもらった。初めての硬式ボールの感触は、堅くて小さかった。心に残った選手にサインを書いてもらおうという企画を企てたこともあり、印字の裏側にはある選手にサインをしてもらった。そのボール、長年握りしめているせいか、だいぶ黒光りしているが今でも重宝されている。