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あるこのつれづれ野球日記
あるこ
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2001年01月03日(水)
追っかけ姉ちゃんの応援回顧録 「始まりは京阪電車」


 高校のとき、京阪電車の京津線で通学していた。滋賀県と京都市内をつなぐ電車で、2両編成の車内は通勤通学客で混み合っていた。路面を走る電車で、渋滞のときが大受難。

 そんなある日、一緒に通学していたともきちが言った。「かっこいい人、見つけてん。ガシの野球部の人」こいつ、いつのまに…。ちょっと羨望を含んだ目で彼女を見ていると、気付いたら、東山の学園祭に行くことになっていた。野球部の情報を仕入れるらしい。

 男子校の学園祭、実は興味よりめんどくさいなあと思ったのが正直なところだった。ただ、小学校のときに好きだった男の子が中学から東山に行き、風の頼りで高校にも上がっていると聞いていたので、「あ、もしかして会えるかも」と漠然と思った。(結局、会えました。と言っても見ただけだけどね)

 男子校の学園祭は自分の学校のそれよりはるかに楽しそうだった。いろんな企画が盛りだくさんでまさに“祭”という感じだった。

 でも、肝心な目標はそれではない。校内をうろつき野球部員を探してた。すると、出来過ぎたドラマのように、向こうから歩いてくる野球部員を発見。野球カバンを肩にかけ、頭はもちろん丸坊主。

 こんな至近距離で高校球児を見たのは初めて。軽く興奮してしまった。ともきちは、それどころではない。練習場所やお目当ての子のことなど必死で聞き込んでいた。私はすごく背の高いその部員をずっと見上げていた。首痛いなあと思ってた。

 実は、この日、野球部は試合だった。京都大会の準決勝か決勝か。選抜行きをかけた近畿大会に向けて闘っている最中だった。

 練習は、学校内ではなく、市内にある山科グランドという場所でやっているという。あ、あと2,3日で連れていかれるな。帰り道、すっかり陽気になっているともきちの顔を見てそう思った。