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■ だらとした梅雨の日
雨は降るのか降らないのか。そんな事はどうだっても良いように東の方から白々と夜が明ける。
雲は世界を覆う。この明け方のどんより雲と僕の心を覆う薄い煙は全く同じ色だということに間違いはない。
多少遠めの過去にもあった通り、「ぼんやりとした不安」は僕には効かない。
昨日、山鳩が二羽、ベランダの物干し竿に止まっていて、その盛り上がった会話で起こされてしまった。
僕はちょうど、明け方に磯のある波堤で釣りをしようとしていたところだった。海の水はライトアクアブルーで波は激しく、潮の薄い霧は風に流され僕にあたった。
そんな時に鳩の五月蝿い声は僕を地震でよく揺れる四階のアパートに呼び戻した。寝惚け眼で東向きのカーテンを明けると、三秒くらいして気付いた鳩は驚いて東へ飛び去っていった。
この街では、昼夜問わずホトトギスの声がすると知ったのは五月末の事だった。昨日、軽い下り坂、惰性で自転車に乗り空を見上げた時、ちょうど雀が虫を追いかけ損ねたところを見た。
2006年06月17日(土)
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