Desert Beyond
ひさ



 冬のある日言葉もない

今日は見るからに寒そうな冬の雲が
東の方からどんどんやってきて
西の方に忙しそうに駆け去っていった。
朝から夕暮れ時までそんなふうだった。

僕は今、真っ暗な部屋で日記を書いている。
ピチカートファイブのメッセージソングは
こんな始まりで、僕は急に聴きたくなったけど
ピチカートの2枚組のベストの1枚目は
この前パソコンから消した事を忘れてた。
真夜中のビフィーターロックは胃に沁みる。

もう秋じゃなくて冬なのかな。
今日はまさしく冬だった。
自転車で風を切ると
風のかけらたちは容赦なく
パーカーの隙間から僕の体を冷やした。
0℃

冬物の洋服ケースを見てみると
もう一着パーカーがあるのを見つけた。

あんな綺麗で勇ましい雲たちが
夕暮れの沈んだ太陽の光で照らされた
西の空のグラデーションをバックに
シルエットになっている様には
本当にハッとさせられる。


2005年11月15日(火)
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