Desert Beyond
ひさ



 初めて四国へ、など

先週は四国は松山へ行ってまいりました。
古来から親しまれている道後温泉は
松山の街はずれにあるので
どうせ松山で泊まるなら、と道後温泉に宿を取りました。
正直、四国だからってガラリと雰囲気が変わる訳でなく
ただ路面電車の行き交う音がよろしかった。
少し遠くにいたりしても路面電車の音が
風に乗って聴こえてきたりして。
1人でてくてく歩いている内に
街がどうなっているのかだんだんわかってきて
1人はもちろん寂しいけれど、それも良かったりして。
二日目に夜の飛行機までに随分時間があったので
昼間からビールを飲ませる店を探そうと
路面電車で行ったり来たりして
やっと、「みゅんへん」というそれらしき店をみつけた。
店に入るとやはり昼の太陽が傾きかけた時間から
黄金色のお飲み物を戴いている人たちがおりまして
僕も負けじと「生、でプリンス」と頼んだのです。
そこの店では大ジョッキの事をキング、
中ジョッキの事をプリンス、と言うらしく
僕も素直にそれに習って注文をしました。
小ジョッキはプリンセスというのだかクイーンと言うのか
ちょっと忘れてしまったけれど。
おつまみは、「当店は鳥の唐揚げをお勧めしています」
と給仕の女の子が言うものなので、
これまた素直に唐揚げを頼みました。
頼んで待っている時にメニューを見ると、
頼んだ鳥の唐揚げが600円以上もするじゃないですか。
なんとも高いな、と思っていると値段以上の代物がテーブルに。
すごく大きくて、ボリュームがあって
あんなにパンチの効いた鳥カラはアメリカでも食べたことない。
6つ食べる間にプリンスを3杯飲みましたよ。
手持ち無沙汰の一人飲みをしている間に
どうやらみゅんへんは鳥カラで有名なお店だとわかりました。
たくさんの人たちがテイクアウトで注文を入れて
店に入ってきては自分の名前を言って、
揚げたての鳥を持ってにこにこ顔で去っていく。
中には生のまま家で揚げる用に持っていくお客も。
そんなお店で2時間近くゆっくりと鳥をアテに麦酒をやって
ほろ酔いで路面電車に。
さようなら、松山。

前に一日中サーフィンをやったせいで
古傷の肋骨なのか、その辺りのなんこつなのか
医者はなんこつだろうと言うのだけれど
とにかくいためてしまって
湿布なんかを貼ったりはがしたりしています。

最近は本当に地震が多くて
新潟の人たちは本当に大変だと思う。
テレビを見て、パンの配給が行き届かないとか
そういうニュースだったりして
なんとなく戦時中のような光景で驚いた。
こっちでは何食わぬ顔をして
鳥を食べたり波に乗ったり
大変な経験をしている人たちに協力もしないで
あたたかいご飯を食べてお風呂に入ってベッドで寝て。
普通の幸せな日常を送っていることで
なんとも罪悪感な毎日です。
協力できることって言ったら義援金なのかな。


2004年10月28日(木)
初日 最新 目次