Desert Beyond
ひさ



 流れ星を確かに見た

ゆうべは街の東の外れに行った。
外れと言っても本当の外れで、
そこは行き止まりになっていて、そこから東には行けない。
東には山があるし、山を越えたりするような道なんてないから。
トンネルだってない。
だから本当に街の最果て。
去年はそこに車が二台くらいしか止まってなかったのに
今年は路肩に信じられないくらい沢山の車が停まっていた。
あまりに車の行き来が激し過ぎて目にヘッドライトも入るし
まるで条件が悪かったので少し場所を変えた。

ちょっと戻って横道に入るともう誰もいない。
とても静かで辺りはまるで真っ暗だった。
その横道の行き止まりまで行って車を停めて
持っていった毛布や寝袋を敷いて、最後に寝袋をかけて
みんなで寝転がって星を見た。

僕が今まで見に行ったなかで、一番流れ星が見えた夜。
全部で100個以上見た。もしかしたら200個以上かもしれない。
一番のピークだったのは午前2:30頃。
大きい流れ星が3つ4つと連続で流れた。
これが流星雨っていうんだなあ、と思ってため息が出た。
寒い中食べたクッキーと飲んだ珈琲は体をあたためてくれて
いつもよりも何倍もおいしかった。

僕が初めて幾つもの流れ星を一晩に見たのは中学三年の夏休み。
家族は田舎に行ってしまって家を明けていたので
僕は友達二人を泊まりに来いと誘った。
僕らは缶チューハイなんかを少し飲んだりして
夜中になると「星を見に行こう」っていうことになった。
家のすぐ近くが森なのだけど、将来出来るインターチェンジの為
一部は崩されてちょうどコンクリートの小さな広場があった。
もちろん工事中で立入禁止なんだけど
僕らは小さい頃からそんなの気にしなかったので
平気でそこに入って寝転んで語り合った。
そんな時に星が流れて、それを三人が同時に見たのだ。
朝までにみんなが10個は流れ星を見る事ができたのだが、
朝になってしまうと流れ星を見た事が夢のようにおもえて
そう友達に話すと、友達二人も同じ様に感じていたのだった。

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Photoにatmospheric photographyをアップデイトしました。





2001年11月18日(日)
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