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2019年07月23日(火) ■ |
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教えることで教わることがいっぱいあります |
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映画「日日是好日」(大森立嗣監督)から。 原作「日日是好日 『お茶』が教えてくれた15のしあわせ」 (森下典子著・新潮文庫刊・252頁)を9年前に読み、 その後、映画館で本作を鑑賞し、そしてまたDVDで観直した。 これが私流の映画の楽しみ方の1つとも言える。 そして、そのかすかな違いに気付き、自己満足の世界だけど、 心が豊かになった、と1人でほくそ笑むが、この作品には、 そんなちょっとした気付きが散りばめられていた。 「梅雨の雨音だわね」と、樹木希林ささん演じるお茶の先生が 呟いたのを受けて、黒木華さん演じる主人公、典子は心の中で、 「秋雨の音とは違うと思った」と反応する。 また「ある日かすかな違いに気づいた。お湯の音と水の音、違う。 お湯はトロトロって。水はキラキラって聞こえる。 私の中で何かが変わっていった」 この違いを感じることができた自分を褒めてやりたくなるくらい、 嬉しい発見が、お茶の世界にはある。 そして最後に、お茶の先生が主人公たちに、こう助言する。 「雪野さん、典子さん。あなたたちも教えてごらんなさい。 教えることで教わることがいっぱいあります」と。 これが、他界した「樹木希林さん」からのメッセージと心に刻み、 教えることで教わる経験を楽しみたいと思う。 静かで、ゆっくりした映画だったなぁ。
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