|
|
2018年08月16日(木) ■ |
|
外見だけじゃなく、彼女の本質が見えてくるんだ |
|
映画「奇跡の絆」(マイケル・カーニー監督)から。 原題は「Same Kind of Different as Me」 資産家とホームレスの友情を描いたノンフィクション小説と知って やや驚きを隠せなかった。 ラストシーン、黒人のホームレス、デンバーの弔辞は、メモを増やしたが、 今回は、この映画をいつまでも覚えておくために、そのホームレスが、 美術館でピカソの絵を観た時の会話を残しておきたい。 彼は、ピカソの絵を観て「(これを描いた画家は)誰だ?」と訊ねるくらい 絵画に対しての知識がないにも関わらず、 「バラバラにした女をメチャクチャに継ぎ合わせたみたいだ」と言い、 「ああ、そのとおりだ、彼は・・」と説明する美術商を横目に 「実際の彼女を見る時とは、違った見方ができる。 外見だけじゃなく、彼女の本質が見えてくるんだ」と感想を述べた。 その感想に驚いたのは、実は彼を美術館へ案内した美術商。 今はたとえホームレスでも、彼の文化的水準の高さに驚き、そして認めた。 また、その例えで「自分が妻の本質を見てこなかったことに気付かされる。 私は、このシーンが一番好きだ。 さらに「(この絵を)美術館が買ってくれてよかった」と喜び、 「俺みたいな人間も1200万ドルの絵をみれるからな」と呟いた。 美術館を、そんな視点で考えたことがなかったから、ますます驚いた。 ピカソの絵の鑑賞の仕方、美術館に対する敬意の表し方、 どれもが、なるほどなぁ・・と思うことばかり。 たまには、こういう映画もいいなぁ。
|
|