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2018年02月04日(日) ■ |
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撤退による勝利はない。だが、この救出劇は1つの勝利だ。 |
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映画「ダンケルク」(クリストファー・ノーラン監督)から。 作品冒頭に「ダンケルクで兵士たちは運命を待った。 救出に望みを託し、奇跡を信じて」と書かれたテロップが流れ、 (フランス北部の)「ダンケルク」という場所で繰り広げられる 救出作戦が奇跡的に成功したストーリーだと想像できてしまい、 なんとなく物足りなさを感じた。 台詞も少なく、メモに残したいフレーズが多いとは言えないが、 逆に、実際の戦争は、それほど喋らないのかも・・と、 よりリアルに、戦争の場にいる錯覚を感じたほどだ。 戦争における「撤退」は、ほぼ負けに等しく、 人・モノ・金を失い、大きな犠牲を払うこととなる。 にも拘らず、作品のラスト近くに、こんなフレーズを見つけた。 「撤退による勝利はない。だが、この救出劇は1つの勝利だ。 奇跡の脱出に感謝する」 作品の説明を、わざわざ文字で説明しなくてもいいよ、と 感じながら、鑑賞を終えた。 実話に基づいた戦争の奇蹟的な救出劇という視点でみれば、 私は、映画「ハクソー・リッジ」の方が好きかもしれないなぁ。
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