|
|
2017年08月25日(金) ■ |
|
伝えるべきじゃないと思うなら、話さないでくれよ |
|
映画「メッセンジャー」(ロブ・ヨーク監督)から。 「アメリカ・オーストラリア合作」とあって、 そのスケールとストーリーに期待し過ぎたのか、 その落胆ぶりは、文字にし難いくらいのものがあった。 監督は、この作品を通じて、何を伝えたかったのか、 宇宙空間に10年間たったひとり、という設定が理解できず、 ほとんど、アクシデント・トラブルもなく、画面に向かって、 地球と宇宙船内という設定で会話するというシーンの連続。 宇宙・地球外生命を題材にしたにも関わらず、 これほど緊張感もなく、また興奮もしない作品も珍しい。 それでも一言、取り上げるとしたら、 可笑しかったのは、NASAからのメッセージ。 大事なミッションの前に「奥さんが・・」と思わせぶりをして、 いや、これは言うべきではなかったと、反省するシーン。 本当に、このプロジェクトの責任者?と疑いたくなったのは、 作品を鑑賞している私だけではなかった。 宇宙船にたったひとり、その上、大事なミッションの前に、 不安にさせる一言を伝えられ、ついに爆発したようだ。 「伝えるべきじゃないと思うなら、話さないでくれよ」 その一言で、この作品のレベルが分かった気がした。
|
|