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2017年04月01日(土) ■ |
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夜、眠る前、朝、目を開く瞬間、気付けば雨を祈ってる |
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映画「言の葉の庭」(新海誠監督)から。 久しぶりに、私のお気に入りのツボを刺激したアニメ作品。 「ラブストーリー、足フェチ、水と緑がお気に入り」の私には、 これ以上の作品は、これからも出てこないかもしれない・・と、 1人で、何回も何回も観直した。(46分という長さもGood) さらに「万葉集」(短歌)という短い言葉で、自分の想いを伝える、 そんな展開に、ますますのめり込んだのかもしれない。 ストーリーは単純に見えるけれど、メモした台詞を眺めると、 あまり多くのモノを詰め込まず、一つひとつの台詞が、 とても丁寧に語られ、静かであるが印象に残るシーンが多かった。 「雨の日だけの逢瀬を重ねて心を通わせていく主人公ふたり」が 共通している想いは、この台詞に込められている。 「夜、眠る前、朝、目を開く瞬間、気付けば雨を祈ってる」 そんなにきっちり守らなくてもいいのに・・と感じながらも、 だからこそ、会えない時間が、切なさを増長させる。 空から眺めた新宿御苑の緑の中を紅白の傘が近づいていく描写や、 雨が降ることで立ち上る土煙や、雨上がりの虹などの描写に、 映像では感じるはずのない、匂いや気温なども感じることができた。 彼女の足にそっと触れ、ゆっくりゆっくり採寸するシーンなどは、 アニメと知りつつ、ドキドキしてしまった。 静かさや緑、雨といった、作品全体を包み込んでいるトーンが、 私を心地よくさせてくれたに違いない。 46分の時間があれば、何度でも観たくなる作品である。
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