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2017年03月30日(木) ■ |
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台風、大好きなの。なんか気持ちが清々する |
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映画「海よりもまだ深く」(是枝裕和監督)から。 見ず知らずの若者と中高年の会話って、お互いの立場を考えずに、 言いたいことを言うから、面白いことが多い。 幾つになっても定職を持たず、ダラダラ生活を繰り返し、 競馬などのギャンブルに打ち込む中年に向かって、若者が叫ぶ。 「あんたみたいな大人にだけはなりたくないです」 それに対して、中年も負けてはいない。 「言っとくけどな、そんな簡単に、なりたい大人になれると思ったら、 大間違いだぞ」と言い返す。 これは、経験から発せられた言葉として、ニヤッとさせられた。 また「男」に対する女性の視点が妙に引っかかって、メモをした。 「男ってのはさ、なくして初めて愛に気付くんだよ」 「男の人は、すぐ『賞味期限』気にするから」 「なんで男は『今』を愛せないのかね」など・・。 一番メモしたのは、樹木希林さん演じる主人公の母親の台詞。 「友達をつくんなさい」 「そんなもの作ったって、お葬式にでる数が増えるだけですよ」 「こんにゃくは、ゆっくり冷まして、一晩寝かせた方が、 味がしみるのよ、人と同じで」 「便利になったなぁ」「歳をとって体が不便になった分ね」 「台風、大好きなの。なんか気持ちが清々する」 「幸せってのはね、何かを諦めないと手にできないものなのよ」など さすが、人生を長く生きてきただけあるな、と感じた。 こんな台詞が気になるなんて、私もそろそろ仲間入りだなぁ。
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